学校に行こう

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この秋、10月から大学生になります。

現役で入った大学を2年次にドロップアウトしてから、はや20年。とうとう学びたいことが見つかったのです。決心もつきました。

これまで様々なプロジェクトに携わってきました。主にコンピューターシステムやネットワークを作る仕事です。また、顧客企業のプロジェクトに役立つためのコーディネートなども経験してきました。
多人数で何かを成し遂げるために、プロジェクトの考え方は必要不可欠。

プロジェクトにかかわる人は多種多様です。
上司、同僚、部下などの社内のチームメイトも当然様々なタイプの人が集まってきますし、グループ会社の社員、海外の拠点から派遣されてきた社員、派遣社員、業務委託先の会社、アルバイトなど、かかわる形態も多種多様。そして顧客側にも様々な立場の人たちがいます。

プロジェクトが大きくなれば、それだけ人間関係も増え、複雑化します。
目標達成のためには、プロジェクト管理や品質管理も大切です。リーダーシップを発揮することも大事。設計技術も実装技術もテストの技術も、経験も大事。前向きな態度もライフハックも、ツールも、みんなみんな大事。

では、自分にとって一番大事なのは何なのか。
それは「心」でした。

――いったい何のために働いているのか?
――その仕事で何を実現したいのか?

僕の答えは明確でした。
――人々に幸せをもたらすために働いている。
――仕事を通じて、ひとりでも多くの人に幸せを感じてほしい。

仕事で幸せになってほしい相手は、顧客だけではありません。チームメイトも含め、すべてのかかわる人たちが幸せにならなくては、意味がない。
そのためには、私自身が幸せでなくてはなりません。
幸せじゃない人間が、他人を幸せにすることなんてできません。

一所懸命生きている人たちの背中をみて、僕は思ったのです。
「この人たちと、達成したい、感動を共有したい、なにかがある」

僕はエンジニアだけど、世界一のエンジニアリングにはなれない。
プログラミングが好きだけど、世界一のプログラマーにはなれない。

チームの力を最大化するために僕は何をすべきなのか。

人と人の心をつなげること。

関わる人の思いを拾い上げて言語化し、人やチームが求めているものをわかりやすくする。そしてその実現のために最適な人員配置をして、さらにすべてのメンバーの心の状態を繊細に読み取って、気持よく働けるように根回しをする。

そのために僕は、心理学を学びたいと思いました。

心に決めたら、即行動。

そう思い大学のホームページを開いたら、入学願書締切がなんと5日後。
20年前に辞めた大学に連絡して、単位認定をもらう。1年以上在籍していたので、ある程度の単位が免除されるそうです。心理学の単位には適用できないけれど、基礎教養の科目に適用できるそうです。これは僕にとってとてもうれしいことです。心理学を学びにいくのだから、専門的な教育は単位免除されても意味がない。かといっていまさら教養からやるのも冗長な気がしていたのです。

単位を認めてもらえば、2年生に編入することができます。
そうすれば最短3年で大学を卒業することができる。
大学卒業すれば、認定心理士にチャレンジできる。

そのまま興味が尽きなければ、さらに大学院に進み、臨床心理士にもチャレンジすることもできます。

5日後に迫った締切にむかって、不思議なことにすべての準備すべきものがギリギリ間に合う計算でした。
正しいことをしようとしている。誰かがそう僕に語りかけてくれているようでした。

いまの世の中には、数学のわかる技術者や理工学のわかる技術者は、当然たくさんいます。また、プロジェクト管理のわかる技術者、経営のわかる技術者、会計のわかる技術者、英語の話せる技術者も、たくさんいます。
自分の興味と得意分野をうまくミックスさせて、世の中への貢献度を最大化する。

うまく心理学のプロになることができたら、面白い人材になることができると思いました。

そしてなにより、心理学や哲学といった、人の心や精神に関わることを考えるのは、昔から大好きなのです。

好きこそものの上手なれ、って言うでしょ?
学ぶのが楽しみです。

 

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