躾と虐待

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とある飲み会の席で、面白い人に出会いました。O君という、仕事関係で知り合った人です。

長々と語る彼の話は退屈きわまりないものだったのですが、要約すると「私は長男で、非常に厳しく躾けられてきた。それはとても辛いものだったが必要だ。いまどきの若者はマナーや躾が全然なっていない」でした。ほかにも長男はこうあるべきだとか色々と言っていましたが、良く覚えていません。

彼には申し訳ないですが、彼の主張を聞きながら内心、笑ってしまいました。なぜなら、言っている彼自身、かなりひどいマナーだったからです。また、その躾け方はどう見ても虐待だろうと思える点が多く、そのへんに関してははらわたが煮えくり返るような思いだったのですが、議論をする気分ではなかったし、理解してもらえそうになかったのでここで自分の意見を書いてみようと思います。

躾と虐待、このふたつの境界線がよく見えない人が多いようです。

この問題については、自分の育った環境(自分の親)が正しく躾に対する理解をしていたかという点が非常に重要だと思います。

O君にはあえて言いませんでしたが、僕も幼少時代、マナーや敬いについて厳しく躾けられた記憶があります。しかし、O君と違って躾に対してネガティブなイメージは全くないのです。

O君は「箸の持ち方」や「姿勢」を厳しく躾けられたと言います。つらかったそうです。彼は僕よりも年下ですが子供が二人いて、厳しく躾けているそうです。

僕も箸の持ち方、姿勢については厳しく躾けられましたよ。でも、そういったことは祖母が丁寧に教えてくれました。間違っていると叱られましたが、怒鳴られたりたたかれたりしたことは無いです。

O君は飲み会の席で「自分は礼儀にはとてもうるさいほうなのだが、今の時代、いちいち指摘していたら大変だから、心の中にしまっている」と言っていましたが、そんな彼が寄せ箸をしたりねぶり箸をしたり、割り箸を割ってから1本ずつ両手に持ってこすり合わせる行動をとったり立て膝で食卓に肘をついて食事をしたり、とても厳しく躾けられたようには見えない行動が目に余るのでした。見ていておもしろいのです。

小学校一年生まで、父方の祖父、祖母と暮らしていました。

箸の使い方やマナー、食事中は正座を崩してはいけない、寝る前には両親や祖父母に座礼をするなど、いろいろなことを教わりました。(どこの家でもそうしていると信じていた……)

座礼については、友達に話をしたら皆驚いていましたが、同じ経験がある人も何人かいました。

ところで、こうしたことは今とても役に立っているのです。

だから、躾の重要性については賛成なんですが、厳しかったり暴力を振るってはいけません。絶対に。

そのような教育を受けてきたあなた、子供に同じ事をしないでください。

コメント

  1. mari より:

    寄せ箸
    ねぶり箸
    立て膝
    肘をつき

    嘘でしょ!それ笑う。なってない。
    言えないよね。子供に。

    ひどー。Oクン・・・アーア

  2. きょん より:

    私もうずらさんとほぼ同じ躾をされてきましたが(笑)
    うちのかーちゃんはちょっとスパルタでしたー
    祖母にはもちろん叩かれたことはありませんが
    かーちゃんにはよく叩かれました。とほほ。
    高校生・大学生のころ、彼氏をよく殴ってましたが(笑)
    よく考えたらそれ(幼少のころ母に叩かれたこと)が原因と思われたので
    それ以来、人は叩かないようにしています。
    当然といえば当然なのですが…
    自覚できるかどうかが大きな問題なのではないかと思います。
    それにしてもOくん、自分が見えてなさ過ぎ。笑っちゃいますね。

  3. Uzra より:

    躾って難しいですよね。
    マナーは誰のためにあるかという質問で、
     1. 他人を不快にさせないため
     2. 自分が恥ずかしい思いをしないため
     3. 親が恥ずかしい思いをしないため
    という回答があって、「3」を選ぶ親がたくさんいるらしい……。