RFC 1983

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RFC(Request for Comments)というものがある。
インターネットに多少でも関わることがある技術者なら、知っていなければいけないもので、主にインターネット関連の技術仕様が書かれている文書です。

例えば、あなたがこのサイトを見るために使っているブラウザが、Webサーバと通信するために使われている「HTTP」(Hypertext Transfer Protocol)は、RFC 2616に定義されている。(正確には、HTTP/1.1)

メールを送信するために使っている「SMTP」(Simple Mail Transfer Protocol)は、RFC 2821に書いてある。

そんな感じで、RFCを読めば、インターネットの技術仕様がぜんぶわかるのでした。
なにしろインターネットは誰のものでもない、オープンなものだから。

ところでこのRFCについて、なにも難しい話をご披露したいわけじゃなくて、中には「ジョークRFC」と呼ばれている面白いものもあるから、これについてちょっと書いてみようと思う。

前回の投稿で、「過去ログ読め!」の話がちょっと出たが、これに関連しているRFCとして、RFC 1983を紹介したい。

RFC 1983は、「インターネット利用者のための用語集」だ。
用語とその説明が、ずらずらと書かれている。
このRFC自体は、ジョークRFCじゃなくて、いたって真面目な用語集。
その中に、「RTFM」という用語がある。
何の略でしょうか。

Read The F*cking Manual(りーどざふぁっきんまにゅある)

です。訳すと「マニュアル読めこのバカ!」ですかね。
説明を読むと、

This acronym is often used when someone asks a simple or common question.

とある。
拙訳:「この頭字語は、誰かが単純または平凡な質問をしたときにしばしば用いられます」

インターネットとは、このような文化で成長してきたのです。
大工の見習いが棟梁に「バカヤロウ」と怒鳴られながら、技術を見て盗んで覚えていくような感覚ですねw

これだけではつまらないので、他のジョークRFCを紹介しましょう。

まずは、以下の2つのRFCから。
RFC 1149「A Standard for the Transmission of IP Datagrams on Avian Carriers」と、RFC 2549「IP over Avian Carriers with Quality of Service」だ。

訳すと、
「鳥類キャリアによるIPデータグラムの伝送標準」
「鳥類キャリアによるQoSを考慮したIP」
なんだか難しい言葉が出てきましたね。でも簡単なこと。
前者では、伝書鳩(もしくは他の鳥類)を使って、インターネットの通信をしましょうということが、くそ真面目に書かれているのですw → 訳文

後者のRFCでは、さらに拡張して、「コンコルド」「ファースト」「ビジネス」「エコノミー」という4つの異なるサービス品質が提供可能としている。
コンコルドおよびファーストクラスでは、50%のマイレージボーナスがつき、ダチョウは一度に多くのデータ輸送ができるけど、遅いとかw

こんなかんじで、ジョークなRFCがたくさんあるのでした。

他にも読んでみたいという人には、こちらのサイトをお勧めしておきます。

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