赤い足跡

久々の明晰夢。

誰かとふたりでアスファルトの通りを歩いてる。
誰だかは分からない。

住宅街の私道っぽい、センターラインのない道。
４メートル道路くらいの幅。
周囲はとても明るいから、昼間かな。空は見てない。
住宅街は普通に現代の住宅街風なんだけど、やたらと幾何学的にエッジが立ってて、白を基調としてて、生活感がまったくなくて、広告も表札もなにもない。
文字情報がゼロ。
道にはチリひとつ落ちていない。
横断歩道はあった。
車もいない。いるのは自分と一緒に歩いてる人だけ。

突然、後ろから異常な存在感と寒気を感じる。
と同時に、強烈な薬品のような臭いを感じた。

振り返ると、何かが居る。見えないんだけど気配がある。

突然、何かに追われたときによくある、背筋がサァーっとなる感覚が襲う。
足下を見ると、赤く縁取りされた靴の形のような、足形の輪郭がみえる。
靴の上から赤い粉をどっさりふりかけて、靴をどかしたような感じ。

その足跡が真後ろにいたもんだから、走って逃げた。
そしたらその足跡がものすごい大股で追ってくる！

とその瞬間、その足跡がジャンプした。
数メートルの大ジャンプ。

自分は、そのジャンプの下をくぐって、反対側に逃げた。
足跡はまだ着地していない。今のうちに逃げよう！なんて思って走る。

夢特有の、走っても進まない感覚は無い。
けれど足跡はとても走るのが速い。逃げ切れない。
何度かフェイントでかわしたりしたけど、最後、背中を手で触れられたその瞬間、

背筋に氷が触れたようなビシッとした感覚。
それで目が覚めた。
あんまりショックだったもんだから、目が覚めた瞬間、ほぼ完全に覚醒してた。
まだ背中が冷たい。
最初に嗅いだ薬品のような臭いも、鼻に残ってる気がする。

時計をみると、目覚ましが鳴る直前。
何かの暗示？なんなのこれ。
と思った瞬間、目の前で目覚ましのアラームが鳴った。

これは記録しておこうと思った。以上。