心の景色 2013年3月

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青く遠い空

左奥から右手前に流れる雲

頬を掠める、沈丁花の香り

みかん畑

その下に広がる街並

胡麻粒みたいな車が走ってる

時々吹き上がる砂埃

土の匂い

トンネルから、列車が出てくる

ここは田舎と都会の狭間

 

生活と責任と支配のもとで

がんじがらめになって

その中を自由に泳ぐ術を覚える

縛られていても自由

 

遠くに聞こえる子供たちの声

低い正弦波

礼拝堂の鐘

 

青い空を切り取るように聳え立つ灰色の壁

奥行きは想像もつかない

そこだけ無機質

 

何の取っ掛かりもない灰色の壁

それはそこにずっとあった

なるべく気にしないこと

 

水平線に沿って一直線に紅い筋

日が暮れる

 

長い影

深緑のざわめき

 

反響する波の音

ざわつく心

 

そしてまた自由に泳ぐ

あの雲の上を泳ぐ

心は常に自由

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