ストレージの速度とインタフェース

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現代のコンピューティングでボトルネックとなる可能性が最も高いのがのストレージ。とくにハードディスク。
高速化に限界があるけど、それでも方法はある。

よく知られているのはRAIDで、たとえばストライピング(RAID 0)ではデータを複数のディスクに分けて書き込むため、転送速度は(最も遅いディスクの速度)×(ストライピングしたティスクの台数)となる。

いまHDDもSSDもインタフェースの主流はSATAだけど、SATA 2.0の最大転送速度が3Gbps(375MB/s)、SATA 3.0の最大転送速度が6Gbps(750MB/s)だ。そして現時点で3Gbpsを超える速度のHDDは存在しないので、HDDの場合はSATA 2.0で十分ということになる。

ではSSDの場合はどうか。
SSDなら基本的にどんなものでもHDDよりめちゃめちゃ速い。そしてSSDの性能は日々向上してて、読み書き速度も耐久性も、初期のSSDとは比較にならないほど良くなってる。最新のSSDではSATA 3.0の転送速度がボトルネックになりつつある。そこでさらに速いインタフェースとして注目されているのがPCIe(PCI Express)で、対応したSSDが市場に出てきてる。現在一般的なPCI Express 2.0(Gen2)では、ポート(1レーン)あたりの物理帯域は片方向で5Gbps、実効データ転送速度は片方向で500MB/s、双方向で1GB/s。そして複数のレーンを束ねて使うことができる。市場には2レーン、4レーンといった製品がある。PCIeを使えば、現時点でインタフェースの転送速度がボトルネックになることはない。

以前 MacBook Pro 13インチのプライマリストレージをSSD化した とき、SSDの速さを初めて体験して感動したけど、これはSATA 2.0接続。

恐ろしい体感速度をを見せつけてくれたのが MacBook Pro 15インチ Retinaモデルで、PCIe接続(2レーン)だ。

爆速コンピュータっていうものはだいたいしばらく使ってたら慣れてしまうものだけど、PCIeのSSDというものは速い遅いという評価ができないほど殆どのアプリが一瞬で起動するし、GB単位のファイルコピーもあっという間に終わる。DVDの容量はだいたい4GBでブルーレイは25GBだったかな?古いマシンではDVD画質レベルのデータをコピーしたり移動したりするのは結構しんどくて、25GBのコピーなんて放置して寝るレベル。それが大したことじゃなくなってきた。近いうちに4Kレベルのデータを当たり前のように扱う時代が来るんだろうけど。

ところで、我が家にあるMacはすべて異なるインタフェースを持っていた。

ヒマなときにベンチマークとってみよう。たぶんやらないけど。

MacBook Pro 13-inch, Mid 2009

MBP13spec MBP13SSD

SATA 3Gbps(最大転送速度 375MB/秒)
使用しているSSDはTRIMをサポートしていないので、長期間使用していると速度が落ちる可能性がある。

MacBook Pro 13-inch, Late 2011

MBP13Bspec MBP13BD

SATA 6Gbps(最大転送速度 750MB/秒)
東芝製のハイブリッドドライブ(NAND型フラッシュメモリ搭載HDD)を使用。

MacBook Pro Retina, 15-inch, Late 2013

MBP15spec MBP15SSD

SSD(PCIe x2レーン) 最大転送速度 1GB/秒

スペックだけ見ると、SATA 6Gbpsとそんなに変わらんじゃん、って思う。
しかし実測では平均でwriteが約650MB/秒、readが約750MB/秒と、かなり使い切ってる。この差はどこにあるのだろう?

デスクトップPC向けのPCIe SSDもだんだんお手頃になってきているし、PCIe SSDを内蔵したPCも市場に現れたので、Macじゃなくても爆速を手に入れることができる。

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