早朝営業

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いままで訪れた国では早朝から営業しているカフェ、レストラン、街の朝市、イートインが数多くあり、朝から人で賑わっていた。日本の飲食店は午前10時、11時にオープンする店が多く、7時台や8時台ともなると、ファストフード、牛丼チェーン、一部の喫茶店チェーンなど、選択肢が極端に狭まる傾向にある。とくに個人店で早朝から営業している店はごく一部だ。

まず、なぜ現状がこのようであるのかについて調査を進めてみたところ、いくつかの理由が現れてきた。

ひとつは、多くの飲食店の経営者が過去に他の飲食店で修行を積んでいる事実である。この場合は慣習的にオープン時刻が他店と似たりよったりになってしまっている。

次に仕入れや雇用面の慣習である。いままでの慣習に適した時刻での仕入れや、朝から働いてくれる人の確保面。

最後に、飲食関連のコンサルタント、開業支援関連の書籍、ネットの情報である。想定顧客層を基準に開店時刻を決めていく際に、「どの時間帯にどういった顧客を呼びたいか」ではなく「どの時間帯ならお客さんが来てくれるか」という視点に立っているがために、たとえばビジネス街においては多くのオフィスのランチタイムや終業後の時間帯に営業時間が集中してしまうというわけだ。

新型コロナ以前から、リモートワーク、ノマドワーク、テレワークと称してオフィスに通わない働き方は長い間提唱されてきた。新型コロナの蔓延により、この流れは加速した。

これからは顧客の動きに合わせる経営では成り立たなくなっていく店舗が増えていくと予測している。顧客に新しい飲食のスタイルを提案して魅せていく経営が求められている。

新型コロナにともなう営業自粛により、20時以降の営業ができず経営が逼迫している店舗も少なくない。ならば、早朝から営業してはどうか。

早朝から始めて、早仕舞いする。早朝から顧客に訪れてもらえる立地、献立、提案をしていけば、健康志向も相まって日本の外食文化は変化していくのではないだろうか。

いままさに、転換期なのだ。

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