今日、僕が地域活動で関わっている89歳の男性の友人、Mさんと一緒に、とある会社を訪問しました。僕の友人の中では最高齢です。僕は40代です。
Mさんが残りの人生を賭けた活動の集大成として今月行う予定の発表会に、その会社が作っている某デバイスを使いたいということで、Mさんはその会社に突撃して社長とのアポを取り付けたのでした。
Mさんの技術アドバイザーとして同行したのですが、会議の前半は、先方の社長も社員の方も、僕たちを丁重にもてなしてはくれたものの、あくまで客としてマニュアル通りの対応をなさっているようでした。協力はしてくれそうだけど、こちらに対する興味はなさそうでした。
話がひと段落したとき、Mさんが言いました。
「僕は来年卒寿なんです。いつ死んでもおかしくない中で、これだけはやり遂げたい。どうしても成功させたいと思っているのです。そのために、おたくのこの素晴らしい製品をぜひ使わせていただきたい、そう思っているんです」
静かな口調でしたが、圧倒的なパワーと決意が溢れ出る言葉でした。
その場の全員が一瞬固まりました。
それから、その会社の社長さんも、社員さんも、ガラッと態度を変えました。
前のめりな熱い会話が始まりました。
僕は89歳の下町育ちのMさんから、大切なことを改めて教わりました。
どんな相手であれ、どんな会社であれ、相手も人間である。熱意は伝わるのだということを、改めて思い知らされました。
ありがとうMさん。
P.S. 機器は無料で貸し出していただけることになりました。
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