川根本町にはそもそもビルが少ないが、今まで入ったことのあるどの施設にもエスカレーターは存在しなかった。おそらくエスカレーターはこの町に存在しないのだろう。
そういえばこの町でエレベーターにも乗ったことがない。
先日静岡市にある県の合同庁舎に行ったときにエレベーターに乗って、「あれ? エレベーターに乗ったの久しぶりだぞ」と言って皆で大笑いしたのでした。
田舎暮らしでは自家用車での移動が主なので運動不足になりがちと言われるが、階段がきついと思ったことは一度もない。家の裏にある神社の階段もさして辛くない。会社員時代は意識的に運動しないとすぐに体がなまって階段で息切れするようになったものだが、あれは体重のせいだったのだろうか。
川根に来て特に運動しているわけでもなければ食事制限をしているわけでもなく、相変わらずの大食らいなのだが、最近よく「痩せた?」と言われるし、実際に痩せたようだ。
体重計には乗らない主義なので具体的にどれくらい減量したのか分からない。
ベルトをしないとずり落ちてしまうボトムスだらけになってしまったので、先日ようやくユニクロに行って久しぶりにジーンズを買ったのだが。試着したら28インチ(71cm)がぴったりで驚いた。そのときたまたま穿いていたのが同じくユニクロのジーンズで、おそらく5〜6年くらい前に買ったものだが、30インチ(76cm)。80センチを超えていたメタボな頃から10センチ〜15センチほど、ウエストサイズを減らしたことになる。
それでは川根に太っている人がいないのかと思い巡らせてみると、確かに太ってる人はなかなかいない。ふっくらしている方はたまにお見かけするが、都内に住んでいたときによく見かけたような、いわゆるデブはおそらくかなり少ないのだ。
今までの経験からして、健康的に痩せるために重要なことが見えてくる。川根に来てから変わったことを列挙してみよう。
- 外食の回数が劇的に減った
- 平日の昼飯は外食することが多いが、チェーン店が存在しないため、個人経営の飲食店ばかり
- とにかく野菜をたくさんいただく
- 子供と暮らすようになって、夕食は19時ごろ。用事などがあって遅くても20時。
- 菓子類はけっこう頻繁に食べるが、かつてのように爆食いはしなくなった(爆食い:せんべいなど3種類くらいの菓子を一晩で食べてしまうこと)
- デザートやフルーツはむしろ今の方がよく食べている
- ストレスフリー。ストレスがないわけではなく、放置されているストレスがなくなった。ストレスを感じることがあれば積極的に対処する。それをする時間的・精神的・体力的な余裕があるのが大きい。
- やりたい事が多いのは相変わらずだが、優先順位の低いことをなかなかやれなくても全く焦らなくなった。(これは特に2019年以降に顕著である)
- 空気がおいしい。景色が感動的に良い。狭苦しさがない。
- 強い闇の氣配を感じる機会がほとんどない。都会にいた頃は当たり前にあったが、無くなってからわかった。
- 依存されることがとても少ない。川根の人たちは会話をしていてもわかるが、自立している傾向が強く、ちゃんとした大人と付き合ってる実感が強い。
- 我が家でもそれ以外でも、純真な子供と関わる機会がめっちゃ増えた。
- 仲良くしてくださる近所の年上の方々が清々しく、会話はウィットに富み、尊敬できる方だらけ。
- 猫がたくさん家にいる。デグーもいる。かわいい。家は都会では望めなかった広さなので猫もストレスフリー。
- 氣の流れを意識した生活ができている。なにしろ山と川に囲まれており、野生動物もたくさんいるし、神との繋がり・信仰を無視しない文化が継承されている。
- 排気ガスが少なく、緑が多い。
- 温泉があちこちにある。
- 生活コストが低く、稼ぐプレッシャーが少ない。家族ができて光熱費や食費は増えているはずだけど、住居費がとにかく安い。
- 車が渋滞しない。信号がほとんどない。満員電車に乗ることはない。


