ペルセポリス

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書店でなにげなく手に取った2冊の本。
ペルセポリスI イランの少女マルジペルセポリスII マルジ、故郷に帰る
書籍コーナーにあったから小説かと思って開いてみたら、マンガだった。
「グラフィック・ノベル」って表現されているみたいだけど。

なにより、内容に興味深々だった。

中東といったら、最初に何を浮かべますか?
自分にとって中東って、とても漠然としてます。

中東っていえば、もっぱら戦争と原油のことばっかりで話題になるけど。
それ以外何を知ってるかって聞かれたら、なにも知らない。
いろいろ調べて知りたいと思ったのが、去年くらいのこと。
それからペルシア帝国とかアラブの歴史とか
イスラム教の歴史とか、キリスト教やゾロアスター教とのかかわりとか、
あくまで個人的な興味の範囲だけど、結構いろいろ調べてたから、
このマンガはちょうどぴったりな気がした。

って、そんな難しい前置きなくても、楽しめる作品でした。

読んでみた感想。
あー。何も知らないんだ、自分は。
日本にいたら、なにも情報は入ってこないんだな。

それから、共通点を感じた。
日本も、西欧諸国ではない、アジアの国だという点で、中東の国々と共通である。
だから、アメリカやイギリスの力による正義に疑問を持つことができる。
世の中、白黒つけられないことがある。
それをわかることができる国に生まれてよかった。

この本の主人公、著者のマルジャンがヨーロッパで味わったのと同じような経験をしたことがある。
マルジャンのように戦争を生で体験したわけじゃないけど、
いまでも欧米には、日本のことを苦々しく思っている人たちが生きているのだ。
アメリカに留学していたころ、友人の家に遊びに行ったら、友人のおじいさんに、さんざん嫌われた。
そのおじいさんは、日本軍と戦ったのだ。
だから彼の家には、なるべく日本製品を置かないとか
日本に関するものはなるべく遠ざけようとするルールがあった。
友人本人は、そんなルールが自分の家にあることをその時点まで知らず、
僕を自宅に招待して、一瞬でこわばった家族の表情を見て、驚いたらしい。
それから、日本は自由の国だと信じて疑わない人が多いかもしれませんが、
日本は絶妙な力で思想が統一されていて、異端者を許さない文化がある国だと思ってます。

ところでこのペルセポリス、映画化されるらしいです。
公式サイトはこちら。日本語はこちら

ところで、日本語版サイトにある
「ロックとユーモアとちょっぴりの反抗心を胸に」ってキャッチフレーズ。
最悪だな。

コメント

  1. わい より:

    日本語サイトで映像観たけど絵がとても印象的ですね。

  2. ちゃぼ より:

    読んでみたいけどタケーなぁ。

  3. うずら より:

    わい>
    白黒のコントラストがくっきりしてて、独特の絵だよね。
    個人的には嫌いじゃないけど。

    ちゃぼ>
    ハードカバーだからちょっと高いね。
    書店で小説扱いされてるし、そのうち文庫化されるかも?