128kbpsから192kbpsへ

iTunes/iPodを使ってるみなさんは、CDから音楽を取り込むときにどの音声フォーマットでどれくらいの音質でインポートしていますか？
iTunesが対応しているフォーマットは、MP3、AAC、Appleロスレス、AIFF、WAVの5種類。

WAVとAIFFは、無圧縮の音声ファイルです。これらのフォーマットを使ってる人はほとんどいないと思います。無圧縮だから音質は最高だけど、1分あたり10MBくらいのサイズになります。5分の曲で50MB、ってことはそれが10曲のCDならば、たった1枚のCDで500MB。iPod classicの80GBモデルで、5分の曲が1600曲しか入らないｗ

Appleロスレスは、音質最重視の人にはちょっと魅力かもしれませんが、持っている曲を全部iPod classicに入れて持ち歩きたい人や、iPod nanoなどの低容量なiPodを使っている人には不向きですね。ロスレスっていうのは、「可逆圧縮」という技術を使ってます。つまりzipやLZHで圧縮するのと同じで、元に（無圧縮に）戻せるタイプの圧縮方式なので、理論的にはWAVやAIFFと同じ音質が得られます。
それでファイルサイズはWAVやAIFFの約半分。
これでもまだ大きいと思う人は多いはず。5分の曲で25MBくらいでしょうか。
iPod classic 80GBに3200曲しか入りません。

MP3は、もはや説明の必要がないくらいにコモンなフォーマットですね。
MP3プレイヤーという名前もあるくらいで、音楽圧縮ファイルの代名詞。
MP3をCDに焼いたものを再生できるCDプレイヤーもたくさんあります。
ほとんどの携帯音楽プレイヤーが対応している形式です。
様々なツールやフリーソフトも充実しており、編集や管理も楽です。
LinuxなどのちょっとgeekなOSを使ってる人は、MP3を使うのが一番いいでしょう。

最後にAACですが、これはAppleが開発した圧縮方式です。
MP3や、SONYが開発したATRAC3としばしば比較されて、どっちのほうが音質がよいだとか悪いだとか言われますが、まあ基本は同じ。
CDには、人間に聞こえない周波数の音が入ってます。
その聞こえないくらいの低音や高音をカットして、さらにサンプリングレートやビットレートを調節してファイルサイズを小さくするのが、MP3やAACなどの特徴。

うずらは、iPodとiTunes以外で音楽を聴くことがほとんどないので、AACを使ってます。昔はMP3を使ってたんだけど、いろいろ調べてみたらどうやら128kbps以上のビットレートでエンコードする場合は、MP3よりもAACのほうが原音に忠実な波形が実現できるからです。

つい最近まで128kbpsのAACでエンコードしてました。
これだと5分の曲でだいたいファイルサイズが4.7MBくらいになります。
しかし先日、PCにヘッドフォンをつなげてiTunesで音楽をシャッフルして聴いていたら、ある曲で突然音質がよくなったように感じました。いつも聞いている音と比較して、奥行きや広がりのある音でした。それで原因を調べてみたら、そのアルバムはずっと昔から持っているやつで、192kbpsのMP3でエンコードされてました。

むむ、これはもしかしたら、エンコードの音質を見直さないといけないかもしれないと思い、ネットで検索してみることにしました。
すると、とあるサイトで128kbps、192kbps、256kbpsの波形や音声を比較している記事をみつけて、
256kbps＞＞192kbps＞＞＞＞＞越えられない壁＞＞＞＞＞128kbps
だってことに気がつきました。
興味のある人は「AAC」「MP3」「ビットレート」「音質」あたりをキーワードに、いろいろググってみてくださいね。

試しに1枚のCDをそれぞれ128kbps、192kbps、256kbpsのAACでエンコードしてみたところ、自分のしょぼい耳（しかも片耳）では、192kbpsと256kbpsの差は全然わかりませんでした。
しかし192kbpsと128kbpsの違いは結構あります。
たぶんある程度良いヘッドフォンやスピーカーで聴かないと違いは分からないのだろうけど、空気感、臨場感、たとえばボーカルの息遣いとか、ギターのカッティングノイズとか、マイクとの距離感とか、そういうところに違いが。
128kbpsだと聞こえなかった音が192kbpsだと聞こえたり。

肝心のファイルサイズですが、192kbpsにすると5分の曲が約7.5MBになります。
まあちょっと大きくなるけど、まだまだiPodも空き容量があるし、いいかなと。