カンマとピリオド

いろんな国の人たちと仕事で文書やメールをやりとりしていてふと疑問に思ったことがある。
ピリオドとカンマの使い方についてだ。

気になったのは二点。

数字を扱うときのカンマとピリオドがひとつと、もうひとつは文章に使う句読点としてのカンマとピリオドだ。

 

数字に使うカンマとピリオド

日本では、通貨の表記で桁区切りとしてカンマ「,」を使う。
小数点は、ピリオド「.」だ。
これはアメリカでも同じ。

だから3000ドル25セントだったら、「$3,000.25」だ。

これが他の国になると事情が異なるらしい。

興味を持って調べてみたら、以下の記事をみつけた。

「,」(カンマ)と「.」(ピリオド)の不思議な関係 – Excite Bit コネタ

まずはアジアの国々。韓国、中国、台湾、香港、インド、みんな日本と同じカンマ(,)を使っている。次に英語圏のアメリカ、イギリス、カナダを調べると、こちらも日本と同じ。一方、ドイツ、イタリア、フランスではピリオド(.)。そして、スペイン、メキシコ、アルゼンチンといったスペイン語圏の国々では、カンマだったりピリオドだったり。両方が混在していて、ややっこしい。

さらに調査を進めるが、言葉が分からず調査は徐々に困難に。スイスではカンマでもピリオドでもない「‘」(アポストロフィ)。北欧のスウェーデン、ノルウェーでは、何も書かずにスペースを空けるだけ。そしてギリシャは……ギリシャ語がわからん! 調査断念。

アフリカの国々はどうか。スワヒリ語となると完全にお手上げなので、ケニアでもらった両替所のレシートを見てみると、旧宗主国がイギリスだからなのか、英語圏の国々同様カンマ(,)を使っていた。

カンマとピリオドが逆の国もあるんだね!
カンマの代わりにピリオドを使う国があるのはなんとなく知ってたけど、ピリオドのかわりにカンマを使う国もあるんだね。

そういえば……、と思って、Windowsのコントロールパネルから「地域と言語のオプション」を開いてみた。

image

すると以下のような設定画面がある。

image

これを違う国に変えてみれば、その国でどのような表記が使われているか分かるんじゃないのかなと思い、やってみた。

image
image 

これは便利だね!
カンマもピリオドも使わずに、スペースを使う国もあるんだね。記事に書いてあった通りだ。

 

句読点のカンマとピリオド

中国語の文章をみると、日本語と同じ句読点「、」「。」のほかにカンマ「,」が使われていることに気がつく。
これは一体どういったルールになっているんだろうと気になって調べてみたら、こういうことだった。

はじめて中国語を勉強する方に、よくある質問と回答(FAQ) – どんと来い、中国語

中国語には句読点ってあるの?

中国語にも句読点はあります。大きく3種類「。」「,」「、」を使い分けます。「。」については日本語同様、文末につけるものですが、「,」と「、」は使い方も意味も違うので要注意です。「,」は日本語の「、」と同じで文章の間に配置します。そして「、」は「&」の意味があり、単語を並べる場合に使います。例えば、「筆と墨と紙」は「笔、墨、纸」と書きます。「笔,墨,纸」では少しぎこちない感じです。

なるほどねえ。

ところで日本では、横書きの文章の句読点にカンマとピリオドを使う人たちがいます。
これ、ものすごく違和感あるんです。っていうか嫌い。
おもに理系の学術論文なんかで、句読点をカンマ/ピリオドにするルールが横行してるんですよね。
中には、読点はカンマ「,」で、句点は「。」を使えというルールがある学会もあるようで。

じゃあ一体なにが正しいのよ?

以下のサイトの内容を読むと、句読点に何を使うべきかについていろいろとごちゃごちゃした歴史があることがわかります。

横書き文の句読点について

で、世の中の「カンマピリオド派」の中には、何でもかんでもカンマとピリオドを使う人たちがいるのですよ。
メールも、Webサイトも、仕事の文書も、プレゼンも。
これがどうも違和感を覚えて仕方がない。

彼らの言い分には、こんなものもある。

理系の論文がカンマ・ピリオドなわけ

文系の論文は読んだことないので知らないけど、 工学の論文は数式や英語が混在するので英語に合わせてあると思ってる。 日本語のときは全角カンマ、全角ピリオドだけどね。

「…であり、このとき x=2。」より「…であり,このとき x=2.」の方が 文末が自然でしょ。

ただし書式は学会によって違う。

個人的には、あんまり自然にみえないんだけどな。
上記に対するツッコミ。

俺は工学系の論文とは円が無い人なんだけど

これってなんで動詞や助動詞を使って文を閉められないの?

文章内で英語や数式を使うとしたら名詞として、でしょ?

「…であり、このときx=2となる。」という書き方だめなの?

さらに

あー、あるある

式で文を結ばれると全部体言止めされてるみたいで、鬱陶しく思えてしかたない

それに対し、例をあげる人。

式と文が混在する例

式と文が混在する例としてでっち挙げたんだけど、 パワポではともかく正式な論文では体言止めはしないわな (パワポではフォントの関係で「、。」を使うけど、これは個人の自由)。 例を挙げるとしたらこういう感じかな。

   1. …ただし i=1,2,…,n であり,c は定数である.
   2. …ただし i=1,2,…,n であり、c は定数である。

後者だと数式部分と文章部分で読点の種類が異なるので気持ち悪い。 前者だと半角全角は違うけど、印刷すると気にならない(フォント次第)。

原文はこうだという反論

…, and then x=2.

勝手に補足しておくと、

英語では、x=2を”x equals to two.”と読むので、

「x=2となる」と書いてしまうと、「xは2であるである」的な二重肯定になってしまいかねないんですよね。

「I’m Japaneseです」とは言わないですしね。

そのまた否定

いや、だから

「文章内で英語や数式を使うとしたら名詞として」

じゃないの?

日本語の文章の中に「I’m Japanese」という語が入り、

そこで文が終わっているのならそれは「体言止め」という感覚で、

「I’m Japaneseです。」は問題の無い日本語だと思うんだけど。

というか話がずれてしまったけど、つまりは工学系論文では「=」を動詞として文章に使うということですか?

 

個人的な結論

まあ結局、どの機関が決めた日本語が正しいというのもないし、どれが正しいというのは今の時点では無いんだよね。

しかしまあ、普通にMS-IMEとかATOKとか使ってたら日本語の入力での句読点は最初に「、」と「。」が出てくるから、自分はそれ使うわ。

それから大事なことひとつ。

句読点に「、」「。」を使っていたら、あとで文章の全置換でカンマとピリオドに変更することは簡単にできる。
でもその逆はできない。
カンマとピリオドを全部「、」と「。」に変換しちゃったら、数式に使われている小数点やカンマなんかも、全部置換されてしまうからね。

というわけで個人的にはこの問題は決着。

Hiro Hayashi

Leave your comment