Chrome OSのデモが先日発表された。
クラウド化については先日も記事を書いたけど、いまIT業界でホットです。
不況を打開する最終兵器みたいな扱いも少々感じてますが。
それを牽引している企業のひとつがGoogle。
しかしこの業界に長くいると、歴史は繰り返しているなぁと思う。
結局は、どこで処理させてどこで表示するかという問題の違いだけであって、
あとはそれを実現するためのコストや技術的背景があって、ここまできた。
ほんの20年前は、メインフレーム(汎用機)が中心だったわけで。
たとえばインターネットのかわりにパソコン通信なんかが主流だったんだけど、あれは1台のメインフレームに対してすべてのユーザがアクセスする仕組み。メインフレームが処理した結果を各ユーザのコンピュータが受け取って表示してた。ある意味クラウドと同じだ。
中央集権型のシステムを実現するためには、処理能力の高いコンピュータが中央に必要だ。
当時それができたのは高額なメインフレームだけ。
だから、ダウンサイジングが注目された。
買うのも維持するのもお金がかかる大型汎用機を使う代わりに、安価なUNIXをつかったサーバに置き換えて行く流れ。
インターネットの普及。
それからPCの時代。
PCがサーバになる時代なんて当時は誰も予測していなかった。
いまやLinuxをはじめとするPCサーバが世の中の中心になってきているわけで。
低性能で安価なサーバを複数配置して分散する仕組みから、高性能なサーバで色々やらせる時代にシフトしつつある。
サーバが補えない処理能力は、クライアント側の処理能力向上によって支えられてきたわけだけど、これがもたらした弊害がいま、クラウドビジネスの原動力になっている。
Googleはすべての情報をクラウドにおくことで、さまざまな恩恵を得ることができる。
もちろん使う我々としてもいろんなメリットがあるんだけど、目新しさに惑わされて、デメリットを見逃してはいけない。
すべての情報が自分の手元に置かれないというリスクがある。
コンピュータにやらせたいことを自由にやらせられないという制約がある。
ほかにもあるかもしれない。
でもまあ、クラウド化の流れは止められないのだろう。
そのあとまた、逆の流れがあると思うんだけどね。
こうしてスパイラルしながらも、決してもとの状態に戻るわけではなく、進化していくんだよね。
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