快速Macのつくりかた:その2(MacBook Pro【SSD+HDD】2台構成化)

前回の続きになります。

MacBook Pro(ユニボディ)にHDDを2台内蔵できるということですが、いったいどこにそんな隙間が?

もちろんそんな隙間などありません。光学ドライブ(Super Drive)の入っている場所に入れるのです。そして取り外した光学ドライブは外付けのUSB接続ドライブとして生まれ変わります。

光学ドライブはHDDと同じようにSATAで繋がっているので、そのコネクタを流用することが可能です。ただしそのままでは2.5インチのHDDが固定できないので、固定するためのフレームが必要になります。

フレーム自分で作る必要はありません。売ってます。
しかもご丁寧に、取り出した光学ドライブを収納してUSB外付けドライブにするためのケースまで同梱されています。

せっかく2台入れるんだったら、OSを入れるほうのディスクはSSDにしてみましょう。SSDの素晴らしい速度はMacBook Airで見せつけられていますので……。

準備するもの

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  1. MacBookk Pro本体
  2. 光学ドライブベイにHDDを入れるキット
    使用したのはMacbay [RGH25BAY-003] という製品。
    秋葉館で買えます。→リンク
  3. 1TB HDD
  4. 128GB SSD
  5. 取り出したSATA HDDを収納するUSB/FireWireのケース、またはSATA-USB変換ケーブル
  6. バックアップ用USBドライブ(必須ではない)

▼SSDは定評があり価格も抑えめなcrucial製を選びました。

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見た目はプラスチッキーで重さも非常に軽いですが、大きさ、固定ネジ穴の位置、SATA/電源コネクタの位置は、当然ながら通常の2.5インチHDDと同じです。

手順の概要

HDD1台のごくありふれた構成から、SSD+HDD構成への移行の手順ですが、これは環境によって色々あると思います。

今まで使っていたHDDの使用容量が、まるごとSSDに入ってしまうようなケースだと、移行は簡単です。HDD交換とまったく同じで済みますね。(過去記事「HDD交換」をご覧ください)

今回の場合のポイントは、

  • 移行元のボリュームが、500GB弱ある。
  • Mac OS Xシステムおよび主要アプリケーションは、128GB SSDに移行
    (/Systemおよび/Libraryの大半)
  • ユーザフォルダ(/home配下の自分のユーザアカウントのフォルダ)や/Library内の一部(大容量フォルダ)は、1TB HDDに移行

このように、復元先のディスクが2つになるため、ディスクイメージまるごとディスクユーティリティで「復元」してハイおしまい、というわけにはいかないのでした。

どうにかして元のボリュームを128GB以下にすればそれも可能なんですが、とりあえず以下の手順でやってみることにしました。

  1. MacにSSDをUSB接続して、SSD上に新規でLionをインストールする
  2. Macに新しいHDDをUSB接続して、古いHDDの中身を丸ごとコピーする
  3. SSDと新しいHDDを内蔵させる
  4. SSDの新しいLionから起動し、移行アシスタントを使って新HDDから必要なファイルを復元する

先に結果を書いておきますと、上記のやり方はうまくいきませんでした。
なぜか旧HDDから新HDDへのボリュームコピーがうまくいかない。input/output errorとかいう意味不明なエラーに悩まされて、別の方法に切り替えました。

  1. MacにSSDをUSB接続して、SSD上に新規でLionをインストールする
  2. SSDと新しいHDDを内蔵させる
  3. 古いHDDをUSB接続する
  4. SSDの新しいLionから起動し、古いHDDから新しいHDDに大きなデータを含むフォルダを移動して、古いHDDの使用容量を110GB程度まで落とす
  5. 移行アシスタントを使って、残りの110GBをSSDに復元する

上記の方法で「ほぼ」うまくいきました。一部、設定等がリセットされてしまったアプリケーションがありましたが。

実際の手順

前置きが長くなりましたが、手順の詳細に移りたいと思います。

SSDにMac OS Xをインストール

▼SSDをUSB接続

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上の画像は、僕がいつも使用している、内蔵用HDDをUSB2.0に変換してくれるケーブルです。2.5インチも3.5インチも、SATAからIDEまで対応しているというスグレモノ。電源供給用のコネクタも各種形状が用意されています。

こんなものじゃなくても、普通にUSBやFireWireのHDDケースでいいです。
FireWireだと、転送速度が速いので作業が捗ると思います。

▼これを使用して、SSDをMacに繋ぎます。

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Mac OS X 10.7 Lionは、Snow Leopardまでと違ってインストール用のDVDというものが存在しません。殆どのアップグレードユーザは、App Storeでダウンロード版を購入しているのではないでしょうか。あるいは、USBメモリ版というものが存在します。いずれの場合もOSインストールDVDを作成することはできますが、今回は必要ありません。

ディスクユーティリティを起動して、SSDにパーティションを作成します。
HDD交換」にも書いた通り、パーティションのタイプは「GUIDパーティション」、フォーマットは「Mac OS X ジャーナリング」にします。わかりやすいボリューム名を付けておきましょう。

次に、Macを一旦シャットダウンして、Command + R を押しっぱなしにしながら起動します。すると、以下のような画面が現れます。これは、Lionから追加された機能です。

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この画面では、「Time Machineバックアップから復元」「Mac OS X Lionの新規インストール」「ディスクユーティリティによるディスク操作(フォーマットやパーティションなど)」、それからヘルプ閲覧が可能です。

ここでは「Mac OS Xを再インストール」を選択します。
インストール先は、USBで接続したSSDです。事前に作成しておいたボリュームにインストールします。

インストールが完了したら、次はいよいよSSDとHDDの内蔵です。

ディスクの換装

まずは、Macをシャットダウンして電源を抜いたら、裏返してカバーのネジを外します。

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裏蓋を外すと、上の写真のようになっています。

ハードディスクは比較的外しやすいですが、星型の特殊なドライバーが必要です。必要な工具は、Macbayを買えば全て付属しています。

HDDを抜いてSSDを入れる手順

  1. 以下のピンクの丸で囲ってある黒いネジを緩める

注意:固定されている黒いフレームが外れるまで緩めます。ネジを完全に外す必要はありません。

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  1. SATAコネクタを慎重に外しながらHDDを取り外します。コネクタは上写真の右下にあります。
  2. HDDの4箇所に付いている出っ張りを特殊ネジで外し、SSDに付ける。

  3. コネクタを装着しながらSSDを定位置に置きます。

  4. 手順1で外した4箇所のネジを止めて、完了です。

光学ドライブを抜いてHDDを入れる手順

▼まずは、マウンタにHDDを固定します。基盤がくっついているので、差し込んで、4本のネジで固定して、ハイおしまい。

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次に、光学ドライブを取り外します。

▼まずは、以下の3箇所のネジを外します。

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▼拡大

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Aは簡単に外せます。BとCは、上にケーブルが重なっているので、ケーブルを傷つけないように注意して外す必要があります。外したネジを拾いにくいので、ピンセットがあると楽です。

A〜Cのネジが外れたら、これで光学ドライブは固定されていない状態になりました。しかしこのままでは、上の写真のBの横になる黒い物体が邪魔で外せません。

▼下に示す2箇所のネジを緩めます。(完全に外さなくても、黒い部分が本体から外れるまで緩めればOK)

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これで光学ドライブを外す準備は完了です。

▼このように、少し浮かせてからディスク挿入側に向かってずらすように外します。SATAコネクタから外すときは慎重に。

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▼完全に外れた状態

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あとはマウンタに取り付けたHDDをこのスペースに入れるだけです。ネジを締める手順は、外した時の逆にやっていけばOK。

取り外した光学ドライブを外付けUSBドライブに変身させる

使用したMacBayには専用のケースがついていますが、他のSlimbayなどの製品にもついているようです。

▼ドライブに付属の基盤を取り付けます。

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▼付属のケースに取り付けます。

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▼完成。

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▼MINI-USB(B型)端子と電源コネクタがついています。どちらもUSBに接続するケーブルが付属しています。USBポートを2つ消費するのは痛いと思いましたが、電源は接続しなくても大丈夫でした。どうやらバスパワーで駆動できるようです。

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ここでハマった点をひとつ。ケースのネジ(特に裏側に付ける、ドライブ固定用のながいネジ)は、きつく締め過ぎると光学ドライブが歪むのか、うまくディスクを認識しなくなります。

これでディスク類のセットアップはすべて完了です。

データ移行

これは人によって様々なやり方があるということは冒頭に書きましたが、今回の条件、500GBのデータを128GB SSDと1TB HDDに分けて復元する方法を記載します。

なお、この方法ではうまく移行できなかったものがいくつかあります。
例えばMicrosoft Office 2011のライセンスは、未登録状態に戻ってしまいました。さらに、いくつかのアプリにおいて環境設定ファイルをきちんと移行したのにもかかわらず、移行に失敗したということもあります。なので同じ手順をとる方は、自己責任でお願いします。

【手順】

  1. SSDにインストールしておいたMac OS Xを起動します。
  2. 取り外した古いHDDを、外付けドライブとして接続します。
    接続方法はFireWireでもUSBでも構いませんが、FireWireのほうが当然高速です。
  3. この状態で「移行アシスタント」を使用すると、500GB丸ごと、SSDに移行しようとして、容量が足りないと怒られます。なので、内蔵HDDのほうに置くべきデータを手作業で移動します。
  4. 古いHDDのデータが128GB未満以下になるまで3の作業をします。少し空きに余裕があったほうがいいらしいので、私の場合は約75GBまで削りました。
  5. 「アプリケーション」→「ユーティリティ」にある「移行アシスタント」を起動して、すべてSSDに移行します。(不要なものはチェックを外せば移行されませんが、「その他のファイル」等は移行しておくことをおすすめします)
  6. 移行が完了したら、次に自分の「ホームフォルダ」をSSDから内蔵HDDに引っ越します。ホームフォルダには容量を食う様々なファイルがあるためです。私の場合は、iTunesのライブラリで250GB、iPhotoの写真で80GBあります。これらもホームの下の「ミュージック」「ピクチャ」にあります。
  7. 内蔵HDDに、新しくホームフォルダにする予定のフォルダを作ります。
  8. 「システム環境設定」の「ユーザとグループ」を選択します。
  9. 左の「現在のユーザ」にある自分のユーザを右クリックして、「詳細オプション…」を選びます。
  10. 「ホームディレクトリ」の項目に、新しいホームディレクトリへのパスを記入するか、「選択…」ボタンをクリックして新しいホームディレクトリを選択します。
    例: /Volumes/SecondaryHDD/home/hoge
    (SecondaryHDDがハードディスク名、hogeがユーザ名)
  11. 上記手順3で退避していたデータを、新しいホームフォルダに戻します。

ホームフォルダ以外のフォルダを内蔵HDDに移動したい場合(システムディスク以外に移動したい場合)、シンボリックリンクを使う方法があります。
シンボリックリンクというのは、WindowsのショートカットやMacのエイリアスと似ていますが、実際にはちょっと違います。ショートカットは、ユーザにとってのみ有効ですが、シンボリックリンクの場合、実体と同じように扱われます。

たとえば、フォルダ /mydata をすべてSecondaryHDD移したい場合には、以下のような作業を行います。

  1. /mydataを丸ごとSecondaryHDD(/Volumes/SecondaryHDD)に移動
  2. 元のフォルダ/mydataが無いことを確認してから、以下のコマンドをターミナルから入力
    ln -s /Volumes/SecondaryHDD/mydata /mydata
  3. これで、/mydataへのアクセスは全て/Volumes/SecondaryHDDにあるmydataに転送されるようになります。

システム関係のフォルダはそのまま簡単に移動できないケースがあります。

長くなりましたが、これで作業は完了です。
移行できなかったものがちらほらとあったのが残念でしたが、ほぼうまくいきましたから、よしとしましょう。

この移行によって、内蔵ディスクの合計は1TB+128GBとなり、Mac OSの起動時間も3秒ほどになりました。プラグインを入れまくりのFireFoxも、SSDにする前は起動に10秒くらいかかっていましたが、今では一瞬です。音楽制作関連の重いアプリが一瞬で起動するので、それだけで導入した価値はあったと思っています。

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