ブルーオーシャンを探し続けることは、開拓者的で確かにカッコいい。ただそれだけじゃなくて、世界が成長していくために必要なことなんだって理解に至った。
限られたパイをどう分配するか?
我々人類には知性が与えられているのに、なぜ無限増殖するウイルスと同じ論理で競争社会を是としているのか?競合との仁義無き戦いから脱することは不可能なのか?
私たちは、新たな需要を開拓していかなければならない。新たなる進化を日々遂げる世界に最適化された素敵なものを提供するために、やるべきことは日々増えて、やらなくていいことも日々変化しているのだ。
私たちは、新しい世界を切り開き、そこで経営し、新たな活動のスタイルを提示していく役目を負っているのだ。
私たちは、既得権に固執してはいけない。
私たちは、すでにうまくいっていることを、より良くすることができるのでない限り、それを変えようとすべきではない。
私たちは、常に冒険心をもって、新しいことを模索して、チャレンジすべきなのだ。
ひとつの市場で競合するふたつの企業の両方を支援したいとき、私達はいったいどうするべきなのか?
これはお金の問題ではない。お金に固執すれば、「双方に売れるものをすべて売れ」という安易な回答につながる。しかしこれは武器商人の考え方だ。「我々が戦争をするわけではない。我々が売った武器で勝手に戦争をしている連中がいるだけだ」――これはただの言い訳。
両方の組織に同じ目的で供給をすると、両組織の衝突を生む原因となる。これは良い考え方とはいえない。考えてみよう。どちらの組織にも、自分の家族が勤務していたらどうする?
この状況に打ち克つには、私たちは顧客を平等に扱う必要がある。また、供給側と消費側も対等でなければならない。商売は等価交換が基本なのだから、いい加減、三波春夫のセリフを拡大解釈するのは、やめよう。お客様は神様じゃないのだ(本人もそう表明した)。つまり私たちは、平等な社会をもたらさなければならない。
企業同士をライバルとして戦わせることは、避けなければならない。なぜなら、ライバルなど存在しないからだ。私たちが関わる社会はたったひとつ。国境はまだあるけれど、幸いにも経済の国境はもう存在しないも同然。その統一された世界のなかで、共存を叫んでなんの問題があるだろうか。私たちはひとつの世界を共有しているのだ。ひとつの家族なのだ。
50%-50%の対等な関係を顧客と結ぶことに成功すれば、顧客は私たちの話に耳を傾けるようになる。そこにはいびつな上下関係がなくなるからだ。私たちは経験豊富なプロフェッショナルとして、グローバル市場において顧客がどう生き抜いていくべきか、意見を述べることができる。それは100%コミットされた、相手のためを思っての発言であり、利己的ではなく、至誠を尽くすということ。
顧客が私たちに耳を傾けたとき、対話がはじまる。対話は対話を呼び、競争相手と思っていた相手が実は同じ分野で協力しあうべき、よき理解者であるということがわかる。同じマーケットのパイを分け合うこともできるし、パイが足りなければ、ブルーオーシャンを目指していくこともできる。
だからこそ、企業同士の競争心を煽ってはいけない。
すべてを共有してもありあまる世界が広がっている。ブルーオーシャンに限りはない。市場は常に開けている。そして最後には、お金の価値を捨てる日が来るのだ。経済は消失し、我々は協力関係だけですべての人々を養っていけることに気がつく。十分以上の力を持っていることを認識する。
そしてこの世界を探求するための、純粋な研鑽の旅がはじまる。
「恐怖」は最大の敵。根拠の無い恐怖は、あなたが創りだした幻だということを常に信じて生きていこう。
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