アクションを起こす/人生の節目を考える

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結婚します。
結婚っていったいなんでしょう。これは29年間生きてきて答えのないものでした。答えを求めている限り、答えの得られない疑問だということが今はわかります。
世の中には必然があって初めてモノが存在し得るのです。
僕のこれまでの人生は波乱万丈というか支離滅裂とも呼べるほど激動と失墜と希望と堕落と成果と失敗に満ちたもので、それを自分の中に消化しきれずに、手を伸ばせば掴み取れそうな入道雲のように形はハッキリしているのに、掴むことができない、そんなジレンマの渦でした。
でも実際ハッキリしていると信じていたものが真実だったことなど一度も無く、良い意味でも悪い意味でも期待は裏切られ、世の中と自分との関係が見出せなくなっている時期も長くありました。

それが29才という年齢を迎えて、突然霧の晴れた高原のように、すべての意味が通じてきたのです。いや、通じてきたのではなくてきっと僕が今までに経験してきたことに対して、やっと自分なりに意味づけすることができるようになったのかもしれません。きっとそうでしょう。
霧が晴れようと晴れまいと、僕の経験は不動のものとして、僕の脳の皺となって刻み込まれています。大事なのはそれらを僕の現在のライフスタイルや生き方のポリシーのようなものとうまく連動させるための意味付けを得ることだったと今は思います。

結婚がきっかけかというと、どうやらそういうわけではないようです。結婚というのはきっかけではなくて、僕がたどり着いたひとつの段落があって、そこに次なるステップを与える、まさに今の自分にぴったりの区切り/けじめとして存在したものでした。
これが結婚すべき時だ、と固く信じることができるような、自分の人生にとってこれ以上の良いタイミングは無いような、そんな気持ちで結婚します。
悔いはまったく無く、これをひとつの足がかりとします。
足がかりをつくるということは、そこに礎を置くということです。僕のこれまでの29年間は、いろんな意味で前進したり後退したり、あるいはそう感じるようなことの繰り返しでしたが、この29才という時期に礎を築くことによって、もう同じような堂々巡りから脱出し、人生の二歩目を踏み出すことができると信じています。
僕はもう29ですが、人生としてはまだ軽い二歩目を踏み出しただけです。でもその二歩目の足を支える軸足、そしてその下にある礎は、結婚、仕事、趣味、生活、心構え、将来の目標、愛情、安心感、家族、絆、どれをとっても文句なく、これまでの29年間で一番充実したすべてのことに支えられたものです。
そして何よりも僕の強みは、その礎に頼り切ることなく生きていける柔軟さと、信頼してくれる人生の伴侶を得たことだと思っています。人生には失敗が絶対にあるということを僕は知ることができました。その事実を体に覚えさせるためだけに、僕は多くの人よりも不器用に、遠回りに今まで生きてきました。と、そのように自分の遠回りだったこれまでの人生を納得することが、僕にとって都合の良い解釈ではありますが、すんなりと受け入れられる今までの生き方への評価だったのです。
僕は逆境に強い人間であり続けたい。どんなに地べたを這うような思いをすることがあっても、常に上を向いて諦めの悪い人間でいたい。
そして一度しかない人生、命を強く燃やし続けていきたい。
全力でいきます。
自分を自分の奴隷にしないように。自分に負けてはいけない。
自分を燃やし尽くそう。

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