突発性難聴になったら

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突発性難聴なんていう病名は、自分がそれを患うまで知りませんでした。

たぶん、ほとんどの突発性難聴患者がそうだと思います。

突発性難聴の治療には、タイムリミットがあるのが特徴です。

そのため、もしあなたが突発性難聴になったとか、なった疑いがあって、Webを検索してここに辿り着いたのなら、同じ突発性難聴の経験者として伝えたいことがいくつかあります。

僕自身、まだ治療中の身ではあるのですが、いくつか大事な点をここにまとめておこうと思います。

以下が、僕の経験した初期症状です。もしあなたが朝起きて、以下の症状があったら、即!!耳鼻科に行ってください。

  • 片耳の詰まった感じ(水が入っているような感覚)
  • 片耳が聴こえにくい、もしくは聴こえない
  • 良いほうの耳から聴こえる音も、普段より響いている(エコーがかかっている)
  • めまい(じっとしていても回っているような感じ)
  • めまいによる(?)吐き気

めまいは、症状の軽い方には無いそうです。

もし耳鼻科に行ったら、きちんと聴力検査をしてくれる医者に行きましょう。僕が最初に行った耳鼻科は、聴力検査なしで、私の訴える症状だけで診断しました。確かに病名は当たっていた(というか、きちんと検査してくれた医者と同じく、突発性難聴と診断した)のですが、聴力検査をしないと、どの程度聴こえなくなっているのか判断できません。セカンドオピニオンがほしくて行ったふたつめの耳鼻科では、ヘッドフォンを使った通常の聴力検査(健康診断でやるものと同じ)と、骨伝導を使った聴力検査をやってもらいました。入院した市立病院でも同じです。

突発性難聴であると診断されたら、とにかく最初が大事です。最初の1~2週間は本当に大事。

仕事が忙しいから、仕事の合間にできるだけ通院治療、それでいいのですか?

仕事は、いつでもできます。あなた自身を過大評価しないこと。自分がいなければ仕事がまわらないと思っているのは、あなたのエゴです。一人いなくなって会社や仕事がまわらなくなるなんてことは、ないのです。僕は少人数のベンチャーで働いていますが、それでも私がいないと絶対に駄目なんてことは、ないのですから。逆に言えば、一人いなくなって回らなくなるような会社がもしあるとすればそれは会社の体制に大きな問題があります。そんな危険な会社で一生働いていくのですか、と問います。

話が逸れかかりました。最初の1~2週間を甘く見て、治療に専念しなかったばかりに、軽度の突発性難聴にもかかわらず、何年も症状が改善せずに苦労している方がたくさんいます。一生治らないと言われた方もたくさんいます。そうした方々の多くは、「あのとききちんと治療しておけばよかった」と後悔しています。もちろん、対処が速くて適切だったからといって完治するとは限りません。しかし、突発性難聴という病気に完治がほとんどないことからも、納得のいく治療をしなければ、後悔がついてくるということです。後悔しないために、治療に専念することを強くお勧めします。

できれば入院することです。僕のケースで言うと、もし最初の耳鼻科でずっと治療をしていたら、入院はありませんでした。ふたつめの耳鼻科は、地元で評判のよいところだったのですが、検査後すぐに強く入院を勧められました。このように、医院によってかなり対応の違いがあるのです。

突発性難聴は、最初の大切な時期に「安静にする」ことがとても重要だと言われています。安静にする最善の方法は、入院してしまうことです。入院することにより、他にもメリットがあります。まず、入院中は一時的に仕事のストレスから解放されます。この病気の大きな要因のひとつにストレスがありますから、これは重要です。それから、点滴のたびに血管に針を刺す必要がありません。24時間、針を入れっぱなしになります。僕のように血管が細くて針が入りにくい人には助かります。あとは、飲み薬では得られない高い濃度の医薬品を、点滴により高効率で体に吸収させられるということです。また、ステロイドのように量の調整に気を使う薬の調整や、副作用の心配も、入院していれば軽減されます。

耳鼻科に限りませんが、きちんとインフォームドコンセントをしてくれる病院はとても安心します。

僕が入院したのは市立の病院です。市内の入院設備をもたない医院からの紹介や、救急でないと通常は診察しない、ちょっと特殊な病院ですが、僕は今回、市立というものに対する偏見を改めました。

まず、インフォームドコンセントが徹底しています。今、自分がどういった状態で、それに対してどういったアプローチで治療をしていく方針だということを、きちんと説明してくれます。たまたま良い主治医に巡り会えただけなのかもしれませんが。

それから、他の医院でセカンドオピニオンがほしければ最大限の協力をするとか、オープンベッドを取り入れているとか、いろいろと見直しました。

治療は、効果より信頼が大切だと思います。自分が納得できる治療をしてくれる医者を捜しましょう。

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