うつ病の治療とは、まるで長い長いトンネルの中を走り続けているようなものだ。
たとえば風邪なら、ひき始めだとか治りかけだとかすぐにわかるけど、今の自分がいったいどんな状況なのか全然わからない。
こうやって日記をつけることができるのは、たぶん良くなっている証拠なんだろう。
2週間分出されている薬が切れそうになったので、昨日は診察。
金曜日だったのでいつもの先生じゃなかった。(今まで偶然金曜日に行ったことがなかったので、金曜は違う先生だと知らなかった)
なかなか印象の良い先生だった。症状について細かく質問や説明をしてくれた。
気分に大きな波があることや、その波が多いときには一日に何度もあって非常に疲れるということを話した。
前回の診察でもその症状を訴えて、アモキサンを25mg追加してもらった。それで多少良くなった気はするが、悪いときは暗闇の中にいてどん底でどうしようもない気分になるし、最近では無性に腹が立つ(理由は分からない)ことが多くて、自分の気分のコントロールができなくなってきている。
「イライラすることはないですか?」と先生のほうから聞いてくれたので、あると答えたところ、とんぷくの安定剤を処方してくれた。
最近、ひとりでいる時間が多いのだけど、ひとりでいる時間が近頃とても不安だ。ひとりでいる時間に、精神的に不安定な状態になることが多い。これは、誰にも気を使わずに落ち込んだりふさいだりイライラしたり泣いたりできるからかもしれない。人がいると、それがどんなに親密な相手だろうと、やっぱりどこかで気を使っているのだろう。
今自分がひとりきりになったら、多分生きていけないという気持ちもあるのかもしれない。そう考えるときいつも、家族を利用しているようで申し訳ない気持ちで一杯になる。家族は生きるための道具ではないから。
うつ病は感染するというのは、人の心の構造を少し考えてみればわかることだ。最近それが心配になってきている。
心配や不安の要素があるときには、それを解決したり解決する努力をしていないと、自分がとてつもない不安に陥ってしまう。だから家内にも実は(健康維持のため)精神科の受診をしてほしいと思っている。
昨日の診察で言われたこと。
気持ちに波があるうちは、治りにくい傾向がある。
状態が悪くても悪いなりに気持ちが安定していれば、じわじわと良くしていきやすい。
まずは安定させるために薬の調節をしていく必要がある。
前回の診察でも言われた。いきなり100パーセントは目指さないで、70でも80でもいいから、安定できることを目標にしたいですね、と。
自分をひっぱたいたり殴ったりすること。落ち着くためにやっているのだけど、これも自傷行為かな。これについて先生に言うのを忘れた。次回の診察では忘れないようにしよう。
「軽症うつ病」というのは、症状の軽いうつ病のことではなくて、うつ病の期間が短いもののことを言うということを知った。軽症も重傷も、悪いときの状態はあんまり変わらないらしい。
先々月の状態に比べるとだいぶ良くなっている(と自分で認識できるのだから良くなっているに違いない)。
あのときの精神状態は、本人ですら説明がつかないことが多い。
とにかく悲しくて辛くて苦しくて、すべてのことが悪いようにしか受け取れなかった。
いまの生活。
家内と医師とお店の店員以外の人と、長いこと話をしていない。
一度だけ家内と共通の友人に会ったが、他人とコミュニケーションをとるのはすごく疲れるし、どこかで無理をしているから、あとでどっと反動が来る。
こうした生活をずっと続けていて、「はい治りました!」という日はくるんだろうか。
多分こないんだろう。うつ病の治療では、治癒という言葉があんまり出てこないようだ。
安定させた状態になることを、寛解という。
コメント