上司の涙

みなさん、不況の真っ只中ですがいかがお過ごしですか。

自分は最近エネルギーに満ちあふれていますｗ
春はいいですよ。暖かいのは、ほんとにいいですよ。
外に出るだけで味わえる開放的な気分が最高。

やっぱ冬にうつ病が増えるっての、よくわかるなぁ。
暖かくなると、それだけでモチベーションが上がって体調が良くなって気分がよくなって、とても生き生きとしてくるんだもん。

週末に、（日本法人の）社長から日本で働く社員全員宛てにメールがありました。
組織変更だそうです。
営業成績が悪いので組織のフラット化。
いままで自分はエンジニアのマネージャが上司で、その上にGM（General Manager）がいて、その上に社長という3段構えだったんだけど、これからは直接GMが上司ということになる。

今回の組織変更は社長の独断のようだ。
幸い、いまのところ誰の首も飛ばないようだけど、このまま結果を出せなければ誰かの首が飛ぶわけで、みんな必死なんだよね。
一番あぶないのは、責任者である社長なわけです。
このような対策を打って、本社に対して「頑張ってるよ」ってアピールしてる側面もある。
まあそれでも、結果が全てなんだけど。

月曜の朝に、分野別のチームごとにこの組織変更の説明を行うってことで、GMとのミーティングが設定されました。

そこでGMが本題を話し始めようとしたときのこと。
いきなりGMが笑い出しました。
「ごめん、○○さんと話をするといつも笑いがこみ上げてきちゃって・・・ハハハハ」
って言いながら、顔を真っ赤にして笑い出したのです。
さて気を取り直して本題。
……と、そこでまた笑い出すGM。
笑いのツボにはまってしまって制御できなくなった？
周囲は「仕方ないなぁもう」って雰囲気で見守っていたんだけど、
このあとまた同じ繰り返し。
顔を真っ赤にして笑ってる……。
涙まで流しているよう。

ん？

もしかして笑ってるんじゃなくて泣いてる？
泣いてるのをごまかしてる？

なんだか感情が制御できていないようだ。
ある種の危うさを感じる。

ワイシャツの袖で涙をふきながら、顔を真っ赤にして笑ってる（泣いてる？）。

決して弱い人じゃないんですよ。
だから逆にショックだったんですよ。
学生時代はラグビーをやってて、体力も精神力もかなりタフな人。
裏表が無くて個人的には好きな上司なんですけどね、
今回の組織変更はいろいろと納得のいかないことが多くて、各部署にさんざん言われまくったみたい。
もちろん、言われただけで泣くような人じゃない。
気持ちが一杯になっちゃってたんでしょうね。

やはり人間って、高度なストレスにさらされながら生きるようにはできていない。
世界企業のなかで、日本なんてたとえ世界第二位の経済大国だとはいっても、所詮ちっぽけな東の果ての小さな島国。
それでも、上に立つ人の背負ったプレッシャーは大きいのです。

そして、社長の独断に対してなにもすることができなかったということも、不本意だったのでしょう。

いろいろ考えさせられるなぁ。
精神的に壊れてしまう前に、ガス抜きができるといいなと思いました。

自分は大丈夫です。
一度ならず何度か壊れたことのある人間ですから、
自分の耐性がどれくらいかもよく知っている。
企業に勤めるということが、将来の安定を意味していないことも分かってる。
平和なときこそ、毎日覚悟をきめて働くことが大事だと思います。
そうすれば、いざというときに慌てたりストレスがたまったりしないでしょ？ｗ

こういうところが、外資はドライだと言われるところなのかな。
でもね、儲かっても儲からなくてものほほんとしているのは嫌だし、
「不況で儲かってないのに会社はお前達をクビにしないで頑張ってんだから」みたいな理論を押しつけられるのも勘弁なので、自分にはこれが合ってるみたい。

年度末である今年の9月末まで、あと半年。
いままでの成績では考えられないような巨額の営業成績が、日本には課せられています。
踏ん張り時だなぁ。

やれることから、こつこつとやる。
新しいアイディアを出せるよう、常に健康でいる。
心のアンテナを高く張って、敏感でいる。
自分を信じること。相手の気持ちを忘れないこと。

「こんな状況だから、みんなの底力を出してくれ」
って言われても、ピンとこないんですよ。
だってさ、みんな真剣ですから。毎日。
普段真剣にやってないと思ってるわけ？とか
そういうあなたは、普段は手を抜いているの？とか
そういう印象になってしまうよ。

アリとキリギリスじゃないけど、
普段から全力出せる人じゃないと、いざというときに全力なんて出せません。
「社員は放っておけばサボるもの」みたいな決めつけは、やめてほしいですねぇ。

プレッシャーはどこかに受け流しつつ、
ブレのないように頑張っていこうと思います。