iTunesに入っている曲の一覧が手元にないと、CDレンタルショップで「このアルバムは持っていたっけ……?」と頭を悩ませた挙句、被ったら嫌だから借りずに帰る羽目になることが多い。
今までは所有曲が全部入っているiPod classicを持ち歩いてその場で所有曲を検索できたから良いんだけど、どうしても全部入らなくなってくると(iTunesのMusicライブラリが160GBを越えると)そういうわけにもいかないのだ。
対策として、iTunes Library.xmlを自動解釈してCSVに書き出すスクリプトを作って、書き出したCSVを、CSV Touch(iTunes Storeリンク)というiPhone/iPod touch用のアプリに入れて検索できるようにしたんだけど、データ量が多すぎて検索にすごく時間がかかるのであまり使い物にならなかった。どんなCSVでも扱えるという、コンセプトは良いアプリなんですが。
そこで暫くの間、iPodを使う以外の方法は思いつかずにいたのだけど、なんとまあ非常に簡単な方法があることに気がついたので書いておこうと思う。(みんなもう知ってるかも?)
iTunesが持っている、アルバムリストやソングリストの印刷機能を活用した方法だ。
印刷なんてしないから気がつかなかったけど、結構便利な機能なんだなこれが。
ちなみにコレは、Mac OS Xでは印刷できるもの全てPDFで保存できるという仕様を活用しているので、Windowsの人はPDFに出力できる仮想プリンタドライバが必要だ。品質にさほどこだわりが無いのならフリーのPDF作成ツールもあるし、ソースネクストのいきなりPDFシリーズやジャストシステムのJUST PDFのようにお手頃価格のPDFソフトでもいい。なにも高額なAdobe Acrobatを買わなくてもできる。
ここではMac OS Xを使った方法を紹介しておく。
画像が一部英語ですんません。
▼まずiTunesを起動し、メニューの「ファイル」から「プリント」を選ぶ。
▼アルバムリストの印刷(Album listing)を選択して、テーマはアルバムのリスト(List of albums)を選択して、印刷(Print)をクリック。アルバム毎の曲(Songs by album)を選んでしまうと全ての曲が書き出されて凄いページ数になっちゃうので注意。
▼Mac OS X共通の印刷ダイアログが表示される。ここで印刷(Print)を押してしまうとプリンタに印刷されてしまうので押さない。左下にある「PDF」ボタンを押すと、下のスクリーンショットのような選択肢が出る。ここで「PDFとして保存」(Save as PDF)を選択する。Evernoteがインストールされている場合、「PDFをEvernoteに保存」(Save PDF to Evernote)も選択できるようになっている。ここでEvernoteにPDFを送ってしまい、あとでiPhoneやモバイル向けのEvernoteで確認するという手もある。その場合、次以降のステップは必要ない。しかしiTunesに大量のアルバムが登録してあってPDFのファイルサイズが大きいという場合は、もしかしたらEvernoteのクライアントでは表示しきれないかもしれない。ここで役立つのが、GoodReader(iTunesリンク | 無料のLite版はこっち)というiPhone/iPod touch向けアプリだ。大容量のPDFファイルをサクサクと読める素晴らしいアプリ。こいつに送るため、PDFをいったんローカルに保存する人は次に進む。
▼PDFの保存先を選ぶダイアログボックスが表示される。ここでEvernoteの次に簡単な方法は、あらかじめDropboxやSugarSyncなどのオンラインストレージサービスにサインナップしておくことだ。使ったことは無いがZumoDriveでもいいと思う。ちなみにDripbox、SugarSyncの場合どちらも無料で使えるし、クライアントアプリをインストールしておけば、所定のフォルダに保存されたファイルは自動的にサーバに同期される。ここでは、最終的にGoodReaderで閲覧することを目的としているので、Dropboxをお勧めする。(GoodReaderには、DropboxからPDFファイルをダウンロードする機能がある)
下のスクリーンショットでは、直接Dropboxのローカルフォルダを左のペインで指定している。ここに保存すれば、あとは勝手にサーバに送られる。
▼無事PDFがDropboxサーバに同期されたら、iPhone/iPod touchでGoodReaderを起動。以下のような画面になるので、「Web Downloads」を選択する。
▼「Connect to Servers」をタッチ。
▼初回のみ、サーバ接続の設定が必要。Dropboxを選ぶ。ご覧のようにDropbox以外にも様々なサーバに対応しているので、なにもDropboxでやらなくてもよい。
▼Dropboxのアカウント情報を入力。一番上は、この接続につける名前なので何でもよい。2番目がアカウントのメールアドレスで、一番下がパスワード。入力したら右上の「Add」をタップ。
▼下のように、Dropboxの接続が追加された。僕は設定の名称を「Dropbox」としたので、Dropboxと表示されている。こいつをタッチするとサーバに接続開始する。ちなみに2回目以降はここからスタートできる。
▼Dropboxサーバ上にあるファイル一覧が表示されるので、先ほど作成したファイルを探してタッチする。
▼「Go there」をタッチ。
▼ダウンロードしているのがわかる。ダウンロードが終わったら、左上のボタンを押してホームに戻る。
▼今度は「My Documents」を選ぶ。
▼ダウンロードしたファイルがあるのでタッチすると、以下のように開く。(画像クリックで拡大)
▼なんといっても便利なのは、文字列検索できること。これが不要なら、Dropboxサーバに置きっ放しでもそのままPDFは見られるし、GoodReaderを使わない方法はいくらでもある。(画像クリックで拡大)
説明するとやたら長ったらしくて面倒に見えるけど、やってみれば簡単なことがわかると思う。
iTunesから印刷→PDF保存、これだけです。
GoodReaderでダウンロードするのは、レンタルショップでもできるわけだしね。
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