引き寄せては離れる、重力と遠心力のバランスで成り立っている宇宙に散りばめられた星々のように、わたしたちの人生にも出会いと別れがあり、そのエネルギー量とベクトルによって適切な距離が定まる。
傷ついたと感じたとき、壮大なものをイメージしてみる。この世界(Universe)におけるすべては、わたしたちの目に見えないところで息を呑むような美しい法則に従っており、この目で確認できるのはその限られた表層のうち、たったひとかけらに過ぎない。
宇宙をかたちづくる法則は、さらに高い次元の法則に支配されている。わたしたちが作り出すちっぽけなノイマン型コンピュータが人間を模倣するほどに進化するために要した時間は宇宙からすれば瞬きのようなものだ。それなのにわたしたちは何故、この壮大で想像もつかないほど長い歴史をもつ宇宙に、わたしたち人間ごときが大脳皮質で作り出した限定されて未熟な理論に合わないことを信じようとしないのだろうか。
エネルギーが常に公正で等価であるように、わたしたちの命も同じ法則の上に成り立っている公正で等価なものである。
量子とは何なのか、思いを馳せたことはあるだろうか。
全人類のほとんどがその存在を信じている神とは何なのか、思い巡らしたことはあるだろうか。
わたしは純粋性から生まれた怒りと恨みから生まれた怒りの違いがわかる。あなたにもわかると信じている。すべてのあなたは、わたしでもあるのだ。
わたしとあなたの間に公正さが成立したとき、その区分はやがて意味を失う。
さらに深淵な世界を覗いてみよう。わたしとあなたを区別するものはすべて常識という名のもとでコントロールされた認識にしか過ぎないことがわかる。
わたしはいま、また主観で全力を出す時間を終え、次の機会まで自由に思考の世界に没入する時間を与えられた。
すべての経験を振り返り、わたしが信じている世界観に間違いがないことを認め、やっぱり今という時間には安心しかないと納得して、優しくゆったりとした感覚に包まれてゆく。
暗闇の中で、遥か遠くから蒼い輝きでわたしを照らす、とても美しい星が見えているのだ。
わたしは、この幸福感をわかちあいたい。そのためには、わかちあおうとしてはならないことも学んだ。
わたし自身がその幸せをもって、この胸にあふれてくるものを感じていれば、それでいい。
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