市井の人々

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インドでの週末も、今日を含めて残すところあと3回。
久々にひとりの週末。遠出はせずに、ホテルのタクシーも使わずにチェンナイを見て回ることに。

普段タクシーやオートリクシャーでしか移動していないので、チェンナイの地図がいまだに頭にインプットされていない。
しかし猛暑の中、手荷物を持って移動するのはいやだったので、地図も地球の歩き方も持たずにぶらっと出発。
お昼ごはんをミールスにするか中華にするか考えながら、市内を歩くこと1時間。
やっぱりここでは自分は外国人なんだなぁ。ちらちらと視線を感じます。
炎天下、ひたすら歩く東洋人なんて珍しいだろうし。

街角の雑貨屋でタバコを買い、ひたすら東へ。
真夏のチェンナイはやっぱり暑いけど、大きなマンゴーの木があちこちに生えていて、歩行者に心地よい日陰を提供してくれます。常に海からのそよ風が吹いているので、揺れる木々のさらさらという音が気持ちいい。
なんて考えながら歩いている人はほとんどいなさそうですが……。

ミールスがおいしいっていうSaravanasも行ってみたかったけど、去年泊まったホテル内にある中華しか行ったことないので外の中華料理へ行ってみることにしました。
とは言っても、地図も持たずに出てきたため当然辿り着けず、道行く人に方角を尋ねながら歩き続けました。
で、結局オートリクシャーの世話に(30ルピー)
……通り過ぎていたことが判明(笑)

中華は、「中国城」という名前のお店。最初に行こうとしていた店と名前が違うけど、まあいいか。
入り口には「China Town」と書かれたとっても小さな看板がひとつあるだけで、ものすごく奥まったところにあるため、自力での発見はほとんど不可能でしょう。
リクシャーの兄ちゃんが店の前にたむろしているインド人に声をかける。
インド人の一人が、奥まで案内してくれました。
暗いビルの裏口の奥に入っていく。大丈夫なんだろうかと少し不安になりましたが、壁を見ると横浜の中華街でも見かけそうな写真が並んでいました。
奥に行くと、中華っぽい入り口の横にある、手動式エレベーター(映画でたまに見る、手で柵を横に開けるタイプ)に乗って3階(日本で言う4階)へ。
どんな店が出てくるか心配していましたが、とてもきれいな店です。
入り口にAMEXとか書いてあるし。AMEXのロゴがあるのは大抵高級店であることが最近わかってきたので、安心。
逆に、ものすごい値段だったらどうしようという不安が。

店内は清潔で、エアコンがよくきいていて、雰囲気もなかなか良い。中国人が経営しているんだろうなあ。
大昔に東京の高級中華料理店でバイトしたことがあるけど、そんな感じ。その店でもよく、ひとりで来るお客さんがいたけど、そういうのは大抵常連さんでした。
メニューを持ってきたインド人のウェイターには、中国人だと思われているんだろうか?なんて考えていたら、
「Japanese? Chinese?」ときかれました。

値段からすると、やっぱり高級店です。
とはいっても、世界一食べ物の高い国からやってきたので、胸をなでおろす結果で。
フカヒレスープが135ルピー!(今のレートだと約350円)日本じゃありえない。

コーンスープ、海老のゴマ揚げ、広東風の麺入りチャーハンを注文。
ビールを飲むつもりはなかったけど、店の人が何度も聞くからつい注文。
味は良かったです。チャーハン以外は。それから、量が多すぎて食べ切れなかった。
コーンスープにちゃんと、かきたま風の卵が入ってたのには感動。
でも、片栗粉がダマになってるところがあったのは、他の店とおなじ。
ビールを注いでくれたのは、中国人のウェイターでした。
合計500ルピーなり。

店を出て、道を尋ねながらCD屋さん(Landmark)へ。
リクシャーのおじさんにきいたら、「すぐだよ。こっから歩いて1km」
乗っていかないかと聞かない人に初めて出会った(笑)
次に道を尋ねた人は、バス乗り場を指して、「27Dに乗って2ルピーだよ」と丁寧に教えてくれました。
これは市バスに乗るチャンスだと思い、バスを待ってみることに。
これがまた強敵でした。
切符集めるおじさん、英語は通じないし、なんだかすごい怒ってるし、自分の差し出すお金をいつまでたっても処理してくれない。2ルピーだってきいていたけど、お金を支払う人と受け取っている切符を見ていると3ルピーとか書いてある……。
おつりにするお金を指の間に挟んでいるのに、おつりがないとか言うし。最後にはくれたけど。
次の問題はどこで降りるか。
なんとなくマウントロード(Anna Salai)っぽいところにバスが出てきたので、次の停留所で降りてみようと決意。
降りる人を注意深く観察していると、降りる際に切符を車掌にわたしている。
自分も同じことをしようとしたら、「早く降りろこのウスノロ!」みたいな感じに怒鳴りつけられた。
うーん、市井に溶け込むのには壁が大きいなあ。

見知らぬ場所に降りてしまったのですが、とりあえず大通りに沿って歩いてみることに。
すると、見たことのある景色になってきました。
目的地とは違ったけど、ショッピングモールのSpencer Plazaになんとか自力で到着。
ここにもLandmarkがあるからいいや。

Landmarkで、「HANUMAN」というDVDを購入。インドの古いお話「ラーマーヤナ」に出てくるハヌマーンという猿の姿をした神様(?)が主人公のアニメです。目的達成。
ついでに、タミル語の学習本を2冊購入。
そこからリクシャーと交渉して、なんとかホテルに帰還しました。
あーつかれた。

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