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1st day, the reincarnation of our magnificent existence knew that his time was drawling near in the dusk.
The war has come to an end.

変化も終わりもない道に憤りを覚えながらも、棄てる場所も見つけることができずにいた。
歩く事に疲れ果て、混凝土の高い塀に囲まれた出口の無い迷路のどこかでただ立ち尽くし、どこでもない一点を凝視する。
見上げれば、迫り立つ薄汚れた灰色の壁と壁とが、白蛇のようにくねった細長い空を絞り出し、ねじれた闇の黒い影と橙色に染まる陽の境界を描く。闇に消されて行く光の痕跡を目で追う。闇のキャンパスに光が描かれているのだろうか、それとも逆?
何時からこんな場所を歩むことになってしまったのだろう。思い出す事ができない。
終わりの無い出口探し。永遠に終わらない事は分かっている。何も変わらないのなら、何かを変えなくてはいけない。それも分かっているが、なぜいまここに自分がいるかという事ですら、自分の中で消化しきれていない。

蔓延する邪悪と無知、隠匿と絶望、そんな事にばかり気にして歩くのはもうやめよう。見たくないのなら、その存在を意識しなければ存在しないのと同じことだ。あまりにも長い間、憂愁に心を囚われすぎた。もう全てここで終わりにして、再び大地に足をつけて羅針盤を確認し、自分が進む方向を決めるのだ。決して闇夜に刺激されてはいけない。

ぼんやりとそう心に決めたとき、渦巻く絶望の壁が、なんとなく明るくなった気がした。

あるとき、それは突然やってきた。

それは情報の奔流として私の中を自由勝手に駆け巡り、強烈すぎるコントラストで私の大部分を蹂躙し、やがて何の前触れも無く去って行った。矢のように突き刺さる光の束と、周囲を腐乱させ混沌を生み出す暗闇。それは私を完膚無きまでに破壊した。それは私の中に空白を残した。

すべての音が小さく聞こえ、視界は明瞭さを増し、色彩の渦が私を覆い尽くした。
今まで決して何物によっても打ち克つことができず、照らす事のできなかった暗闇を照らす何者かがそこにはあった。

変化。解放。愛。そして、欺瞞。幾つもの事実から目をそらす事ができないまま、欺瞞は確信となる。
行動が意思を優先する。頭頂から爪先まで、あらゆるものが饒舌に語りかけてくる。
懐疑の精度は、時とともに上がっていった。

再び目覚めたとき、私は証明を得た。疑いが私を成長させた。信じたいものが偽物だと知り、悲しみを知る。
それは、原動力となった。

こうして私は、信じるという幻想を棄てた。

やがて、無垢という存在を知り、転機が訪れる。私は直ちに、私の知る全ての経験という名の引き出しからありとあらゆるものを引っ張り出し、否定するために心を腐した。無垢はエネルギーの奔流だった。
私は長い間試行錯誤し、挫折の末、ついに寛解した。そして、受け入れた。
私の全てをもってしても、その不完全性を証明出来なかったから。
私は敗北し、打ちのめされ、バラバラになり、そして、再構成され、それを愛することにした。

或いは無垢と言う名のついた闇に騙されているのかもしれない。しかし例えそうだとしても今の私にはそれを見破り逆らうだけの力がない。本物を本物として扱うことと、偽物だと見破れない偽物を本物として扱うことは、実際のところ、大して違いは無い。
仮にこれが破滅のきっかけだったとしても、それはそれで運命として受け入れようと決めた。
こうして私は、初めての受容を経験し、安らぎを手に入れた。

私は決して自分を人に見せない。努力家で真面目でお人好しで人当たりがよく傷つきやすい、当たり障りのない人間として、世の中を渡っている。それは姿としての真実で、私が私に定義したもの。そのような形を作り出し日々の生活を構築しているのは紛れもなく自分自身だ。それは、決して自我とは融合しない。
すべてを忘れて楽になるには余りにも多くのものを失ってしまった。
私は時間という名の心の病から逃れられない。死は終焉の媚薬だ。

世の中を渡る人々の姿は欺瞞に満ちている。真実を見据える唯一確実な方法は自分がそれを信じること。物事はすべて主観によって成り立っている。闇の中に真実の光明を見出すのは常に自我であり、それは主観だ。混ぜても良い真実と混ぜてはならない真実を明確に心の中で分離しておくこと。闇に慣れること。誠を忘れないこと。定義されていないものは定義してしまうこと。愛する努力を惜しまないこと。愛は人を闇から遠ざける。
人がこの世に生れ落ちてから構成され、強化され、ときには再構成され続けてきたこのシステムは完璧ではないが、非常に強力だ。

実生活において、私のシステムを侵した人間は一人もいない。誰も私を知らない。誰もあなたを知らないように。

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