キューブカフェ荒川をやっている場所は荒川仲町商店街に接している。この商店街、シャッターの締まった店も多いが、開けているお店は風情があり、不景気にも大手スーパーにもコロナウイルスにも負けずに営業しているのだから当然ではあるが、店主や店員からなにか力強いパワーのようなものを感じる。
中でもお気に入りの喫茶店と蕎麦屋にはお世話になっているのだが、そのどちらも昭和時代からほとんど変わっていないであろう内外装と営業スタイルだ。
下目黒で商店を営んでいた祖父を懐かしむ。みな地域に溶け込んだ玄人の目をしている。多くを語らず、瞳は深い優しさの色で輝き、理知的である。
蕎麦屋は何を食べてもうまい。美味いのではなく、旨いのだ。
コーヒーをひと口啜ると、体の奥の方から忘れ去られていたストレスが吐き出されるような、ほっとする息が出る。
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