わたしたちエンジニアは、設計図と部品と道具と技術があれば、ロボットを作ることができるし、壊れたロボットを修理することもできる。
わたしたちエンジニアは、人間を作ることができないし、病気を治すこともできない。なぜなら人間を作ったり治したりするための設計図も部品も道具も技術もないからだ。
医学を勘違いしてはいけない。医学はわたしたち人間を創造したエンジニア(つまりそれは神か宇宙の法則かって話になるけど)ではないのだ。
ここに設計図も交換部品も作るために必要な道具も技術も失われてしまったロボットがいるとする。
そのロボットが壊れたとき、偶然ある方法で補修できることがわかったとする。
設計者としては、トンデモな話だ。
そんな直し方されたら、そんときゃいいかもしれないが、後で壊れてしまうかもしれない。
自動車のエンジンに、エンジンオイルを入れずにサラダ油を入れるような行為かもしれない。
医療とは、そういうものだ。
人間には自然治癒力があるから、治す唯一の方法はそれしかない。
自然治癒でどうにもならない故障(怪我・病気)は、医者だってどうにもならないのだ。
治らないのが当然で、治ったら奇跡・幸運なのだ。
本来の修理方法は、開けてはいけないところを切ってわけのわからない加工をしたり、投入してはいけない薬品を投入したりすることではなく、Healという手段があるのだ。
その手段を偽物というのはおかしい。
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