2009年9月9日(09/09/09)、ビートルズのUKオリジナルアルバム全14作品が全てリマスターされた。これは、1987年に初めてビートルズの作品がCD化されて以来、初めてのリマスターになる。
作品はステレオ版とモノラル版それぞれ別のボックス・セットとして販売されたんだけど、なにしろ値段が値段なものだから買うかどうか躊躇。
ビートルズは好きだけど、そこまで集めるほどじゃない。
でもこの20年間で、コンピュータの進化とともにサウンドのマスター技術は大幅に進化したわけで、1987年のマスターとどう違うのか聞き比べてみたくて仕方がなかった。
そしたらなんとラッキーなことに、ステレオ版だけTSUTAYAでレンタル開始していたので、早速借りてきた。
最近のCDは音圧重視でギチギチに音を詰め込む傾向があるんだけど、リマスター版のビートルズは、あくまで原盤のダイナミクスを大切にリマスタリングされていました。
しかし音の違いは如実。ヘッドホンで聴くとなおさらわかる。
モノラル版はさらに原盤に忠実にとってあるらしいです。ステレオ版は、少々現代の音楽再生環境を考慮したバランスになっており、1987年版から3~4dB程度音圧を上げるに留めているらしい。それによってリミッティングされた音は、もっとも音量の大きい曲のいちばんラウドなパートのみだったという話。(リマスター担当エンジニアのガイ・マッセイ談)
現代の力で音が蘇ったビートルズだが、リマスタリングにはPro Tools HDが使われたらしい。
マスターテープをSTUDER A80で再生し、デジタル化された音源がPro Toolsに24bit / 192kHzのWAVで取り込まれていく。これによって、マスターテープが将来劣化しても問題のない、デジタルアーカイブが完成した。
それからさらに劣化した音の修正を行う。マイクのポップノイズ、ボーカルのシビランス、テープの音飛び、編集時のパンチイン・アウトのタイミングのずれ、NEUMANN U47やEMIのコンソールから生じた電気的クリック・ノイズなどをチェックし、修正していく。
この作業を全14アルバムで行うのに、4年もの歳月がかかった。
最高の機材と人材をもって世に出たリマスター版。ゆっくり聞くとするか。
モノラル版も聞いてみたいなぁ。
コメント
へー、そんな違うんだ。
CD7〜8枚持ってるけど、買い換える気にはなれないなぁ。w
聞き比べると全然違うけど、単独で聞いたらわからないかも。