英語力

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TOEIC980点以上(ほぼ満点)の同僚と話をしていて、
「本社との電話会議で相手が何を言ってるのか分からない」
と言われました。

これ聞いてちょっとびっくり。
ものすごくいい発音してるし、自分よりよっぽど高い英語力を持っている人なのになぁ。

TOEICって、満点(もしくはそれに近い点数)を取って、それが本当のスタートラインだって言う人がよくいますけど、本当にそうなんだなぁ、って思いました。

っていうか、テストだけで言語能力を測ることはできないのですね。きっと。

ちなみにその同僚は今まで翻訳や通訳を生業にしてきたこともある、いわば英語のプロなんですけど、それでも多数の相手と同時通話しなければならない電話会議は苦手なようです。

逆に自分の場合、最後に受けたTOEICは800点台で、900点行ってません。
それでも、電話会議「だけ」苦手ということは、あまりありません。
特定の人の発音が苦手で、あの人の言ってることは聞き取りにくい、とかはありますけど、
そういう人はたいてい超早口なだけで、同じアメリカ人でも聞き返すことが何度かあるくらいだから、きっと相当な早口なんでしょう。

インド英語をはじめ、東南アジア系の訛りも大丈夫です。

逆に、英単語力や文法力だけすごくて英会話の場数を踏んでいない日本人と話をすると、予想外の言い回しをされたりして、一瞬何て言ったのか理解するのに苦しむことがあります。

あとヨーロッパ系の訛りも、ちょっと苦手。フランス訛り、ドイツ訛り、ロシア訛りなど。

新TOEICで評価されるのは、イギリス英語、アメリカ英語、オーストラリア英語など、メジャーなものだけですから、世界共通のビジネス言語として使われている英語の実践ではさまざまな発音の人がいます。

こういう話をするといつも思い出すのが、インドで
「サルバル」
と言われて理解できなかったって話。
・・・「サーバー」(Server) のことです。

「外資系企業ではさほど英語力は必要ない」
なんて言ってる人も結構いますけど、会社によるのかな。
自分の場合、まだまだ表現力も理解力も、速度も足りないなって毎日思ってます。
仕事で使うとなると、あんまり幼稚な表現ばかりしていると、
「こいつはアホだ」
って思われかねないからです。
日本語でもあるじゃないですか、ちょっと知恵の効いた表現とか。
そういう話し方ができないと、
「あーこいつは、英語苦手なんだな」
って思われます。そうすると、仕事で必要な事以外(ジョークとかくだらないことでも)、あまり話をしてもらえなくなることも少なくないのです。

それから、発音だけ良くなりすぎるのも考え物です。
あんまりネイティブな発音してて、言ってることが単純だと、ほんとに馬鹿だと思われますw
言葉の壁があって言いたい事がうまく言えないんだって思ってもらえなくなるので。

だから、あえて日本人っぽい発音を織り交ぜることもあります。

欧米(とくにアメリカ)では、
「黙ってる奴」=「意見がない奴」=「馬鹿」
って扱いになりやすいとよく言われますが、
あんまり場違いなことを言うくらいなら、黙ってたほうがいいことも多いです。

インド人と英会話していた頃は、お互い英語は第二言語だったので、
表現の間違いなどについて寛容な雰囲気がありましたし、
聞き返してもすぐに違う表現で説明してくれる気安さがあります。

しかし英語がネイティブな人と話すと、そうは行きません。
そこには、超えられない壁があります。

会話のテンポも、まったく違う。

どちらかというと、アジア人(インド人も含む)と話すときの英語は、日本人にとって心地のよいテンポな気がします。

アメリカ人との会話のテンポは、プライベートだと全然問題ないんですが、
ビジネスの話になると(特にEast Coastは)全然違うって感じます。

そのノリの根拠になる文化とか、いろんな素養が必要なんですが、
本を読んで勉強すりゃいいってもんでもないんですよね。
文化を知るには、その文化に触れるのが唯一の道だと思います。

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