駆動

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忘れてはいないだろうか。

この苦しみと葛藤と、悩みと迷い。これこそが、リアルな充実の証拠だということを。

僕たちはいま、未来を創造している。

創造しているのは未来で、過去ではない。

過去は未来から描かれる軌跡で、その読み取り方ひとつで、ストーリーが生まれ得る場所。

使命と共に生きる者にとって未来は、既定路線。

選択は究極に尖鋭化され、消去法だろうと優先順だろうと、ひとつしかない。

嬉しかろうが悲しかろうが、それ以外に選択肢がないことは、自分だけが知っている。

それでも苦しみに圧し潰されそうになったときには、思い出してほしい。

最大で最強の味方は、自分自身であるということを。

だから僕はこうして書く。未来の自分に向けて書く。

いまこの時間の僕は生きている、希望を捨てていない。それを未来の僕に向けて書く。

ストーリーを紡ぐのは君だ。

ほかの誰でもない。

ほかの誰のためでもない。

自分が願ったことを実現するために必要な物語は、語っただけでは結果といえない。

なぜなら主人公は君だから。

君は実行して、打ちのめされて、それでもまた立ち上がり、実行するのだ。

君らしく生きるとは、そういうことだと、君は知っているはずだ。

だから立ち上がれ。どんなに苦しくても立ち上がれ。僕は君を応援している。

命をかけて、応援している。どうか、挫けないでくれ。

望みをかけるもかけぬもない。君しかいないのだ。

君はこの世に生まれてきたことで、すでに選ばれている。


さきほど外を歩いて、マジックアワー。

ちっぽけだけどお気に入りの我が住処を外から眺めて、僕はこの古い家屋が好きだ、と思った。

僕はいまメガシティ東京の片隅で、なにかとてつもないことに取り組んでいるようだ。

未来の僕が、未来の人類が振り返ったときに、

今日撮影した我が家の写真を眺めながら、口にするのだ。

「それは、この古くて小さな家で始まったのです」

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