転機

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しばらく何も書いてませんでした。
あれから、色々ありました。

まず、前回書いていた会社について。休職期間が満了して、自然退職となりました。
復職するには、復職できる状態であると医師に証明してもらう必要があったのですが、「もう少しで治るというところで無理をしてはいけない。手に職があるんだから、仕事は見つかりますよ」と言われ、証明してもらえなかったのでした。
手に職があるから大丈夫、という点については、どうしてそんなことがわかるんだと突っ込みを入れたくなりましたが、まあいいや。とにかく、期限内に証明を出してもらえなかったので、退職です。

その2週間後に、働ける状態であると医者に言われました。
ほんとタイミング悪いな。もう辞めてしまいました。

働ける状態であるということで、これまでのように傷病手当は出なくなります。
したがって、晴れて(?)失業の状態となり、ハローワークへ。
失業者がわんさかいました。
働ける状態であるという証明がないと「失業の状態」とみなされないので、働けるという証明のため、医師の意見書というものを書いてもらって出しました。

失業すると、2時間の説明会に参加しなくてはいけません。
これに参加したら、自分だけ呼び出された。何事かと思ったら、
「うずらさんのような理由で会社を辞めた場合、障害という扱いにできるんですよ」
ということで、失業保険の期間が通常なら90日のところ、300日に延長されました。
ただし、職を紹介する相手先の企業に自分の病歴が伝えられてしまうのですが、これは逆に歓迎です。
そういったことを理解してもらって受け入れてくれる会社じゃないと続かないだろうし。
というか、離職票を見れば長い間仕事を休んでいたことなんてバレバレだもんね。

辞めた会社から、しばらく業務委託とか契約社員という形で様子をみて、問題がないようだったらまた正社員にするという条件でまた働かないかと言われました。
こういうことを言ってもらえるのはとても嬉しいのですが、いくつか懸案事項があって、まだ返事をしていません。
ひとつは、会社までの距離。
Door to Doorで、2時間かかるんです。もちろん皆さんの中にはもっと長い時間をかけて通勤・通学している方もいらっしゃるでしょうが、この病気をやってしまって、距離は大切だなと思うのと、家族も以前からこの点については気にかけていたので、ちょっと悩んでます。
もうひとつは、いままで休みまくって迷惑かけて、また戻ってくることに対する社員の方の気持ちがどうかってことです。
他人の気持ちより、自分の問題なのかな。
会社としては、復職にあたってまた病気が再発して同じような状態になっちゃったりすることをとても心配しているのですが、そりゃ自分も心配です。同じような状態になる可能性があるってことは、同じような迷惑をまたかけてしまう可能性がゼロではないってことです。
「ゼッタイ大丈夫です!」
なんて言い切れたらほんとはいいんだけど、言い切れない。言い切ったらうそつきでしょ。
直接の上司だった方や、同僚だった方からはとてもポジティブに、待っていると言っていただいているのですが、総務とか人事とか、そのへんの方々にどうも評判がよろしくないと肌で感じています。
だから、戻るのを躊躇してしまいます。

じゃあ戻らないでこのまま無職でいいのかっていったら、勿論そんなことはありません。
就職活動をしています。
いろいろなプレッシャーを、今だけちょっと忘れて頑張っているけど、考えてみれば、これがずっと自分の求めていたものなんだよなあ。働きたくても働けないより、働ける状態で仕事を探していることがどんなに幸せなことか。
まだまだ、いろんな可能性があるんだ。
以前の日記を読み返すと、将来に前向きになれなかった自分がいたりしたけど、今はそんなことはない。
すくなくとも働ける状態にまで回復した自分が素直に嬉しいです。
就職活動も楽ではないけれど、もしかしたら、新しい職場に飛び込んだほうがいいのかもしれない。

実際、とても前向きに検討してくれている会社があります。
でも、距離の問題とかいろいろあって、そこは断ろうかどうか考えています。
いまの自分に、チャンスを断るだけの余裕があるのか?というのがちょっと不安ですが。
うつ病という履歴を持っていなければ、迷わず断っていただろうなという気持ちがあるので、ちょっと考え中。

仕事選びって本当に難しいですね。
専門知識を生かすということと、やりたいことをやるというのはまったく別の問題だし。
給与はもちろん、会社のやっていること、業績、将来性、社内の雰囲気や人間関係など、いろいろ。
結局、雇われるっていうことはどこか妥協しなければいけないんだろうけど。
雇われない人生(独立)も、いまの時点ではちょっと考えにくいので。
若い頃には迷わず答えることができた、面接でよく聞かれるような質問について、ちょっと考えちゃうことが多いです。

会社選びで自分が一番大切にするポイントはどこですか?
今後のキャリアプランについてお聞かせいただけますか?
今まで一番やりがいを感じた仕事はどれですか?
過去の経験でこれは成功したという話と、逆に失敗したという話を聞かせていただけますか?
・・・

自分が何者で、将来どんな人間になりたいか。
企業が喜ぶ無難な答えを用意する一方、自分は本当に何を目指していて、どういう人生をまっとうしたいのだろうかと真剣に悩む。というか、答えを探しながら生きているわけだから、そんなの面接じゃ答えられない。
大きな企業で安定した生活を求めるのもひとつ。
意欲的だけど小さなベンチャー企業で、可能性を試していくのもひとつ。
可能性……?
なんの可能性だ。
自分がその会社に貢献して会社を大きくして、いいご身分になる可能性?
それとも将来、やりたいことをやるための準備としての資金を貯めるため?
やりたいことって何だ。
それは本当にやりたいことなのか。
自分の限られた過去の経験の中で見えている将来の姿なんて、今後自分が経験を積み重ねていく中で変わっていくものだ。その可能性も、年齢という壁によってだんだん狭くなり、閉ざされていく。
と、考える人は多い。
でも、可能性なんて、思い立ったときならいつでもあると思う。
企業人間という狭い枠のなかで自分をとらえるなら、年とともに可能性は狭まっていくのかもしれないけど、人生ってそれだけじゃない。
来年、5年後、10年後、30年後……。

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