カルチャーショック

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だいぶ前にとっとと辞めてしまった大学で、そういえば比較文化なんてやってました。
大学をやめて、エンジニアになると決めて、まさかまた比較文化に戻ってくることになるとは。
ブリッジとは、文化の橋渡しですからね。
相手の言いたいことを伝えるためには、言ってることを翻訳しているだけでは駄目ですから。
ニュアンスを伝える。行間を読む。
とくに、日本人が相手だとここが肝要です。

ところで、日本人のエンジニアがチームプレーに長けていて、欧米や中国、インドのエンジニアは個人プレーに長けているということは、よく耳にする話。
また、日本の企業では、与えられた業務に対するプロセスを重視するのに対して、欧米、インド、中国ともにプロセスは重視せず、結果を重視します。(成果主義)

このような考え方はビジネスだけの話ではなく、そのような教育の土壌があるのでした。
子供の頃から、成果主義を叩き込まれるのです。
つまり、彼らにとって
「結果的には失敗だったけど、よく頑張ったね、偉いよ」とか
「失敗はしたけど、得たものは大きいよ」とか
「失敗は成功のもとだ」とか
「負けるが勝ち」とか
そんな慰めは、まったく通用しません。

さて、思いっきり日本企業の王道を行く会社でプロジェクトをやっていると、いろいろ見えてきます。
日本の大企業に常駐するという経験が、何年もなかった。そのせいでしょう。

いま自分が座っている席には、パーティションがありません。
スチールデスクが並んでいる。
これだけでインド人びっくり!
なんだか落ち着かないようです。

私たちの座席のある周辺は、いろんな外注さんがたくさんいるようです。
となりの島は、違う会社。
島ごとに、コミュニティがある。
そして島ごとに、課長とかちょっと責任者っぽい人がいたりして。
若くて先輩にいつも助けられてばかりいるエンジニアもいれば、バリバリ脂の乗り切ったエンジニアもいるようです。
まあ、彼らの会社の一部署が切り取られて、このオフィスに置かれたような感じです。
ひとつのファミリーとして成り立ってます。
だから、場所を提供している、お客さん企業の担当者から何か言われても、団結力で立ち向かいます。
ひとりのエンジニアに責任がどっとのしかかることは、ないようです。
なんか、赤信号みんなで渡れば怖くない みたいな感じ。
まったーりとした感じ。
そのくせ、夜遅くまでいるんだわ。
あんたら、昼間もちっと真面目に働かんかいーっ!
家で家族が泣いてるぞーー!!(独身もいるだろうが)
と、心の中で叫ぶ。w

彼らと、我々の緊張感が違う。
あまりにも。
って、ちょっと思っちゃったのでした。
つーか、そうだよな。
むかーし、とある会社に出向してたときも、こんなんだったわ。
そしてそんときゃ、自分は彼らのようなチームの一員だったんだ。(遠い記憶)

彼らは、ご飯も仲良く一緒です。
姿も似てる。
みんな何故か、トイレのサンダルみたいなのを履いてる。
会社にくると、履きかえるようです。
昼休みになると、昼食後はいっせいにお昼寝タイム(シエスタではない)。
起きてる人は、ことごとくフリーセルをやっているw
すごい!ドラマやマンガに出てくるようなサラリーマンだw

まあ、こういうのが嫌いだったからこういう会社に就職するのだけはありえなかったんだが、
時代の流れからしてとっくに淘汰されているはずのそんな人々が、ここにはまだたくさん生きている!

3人のインド人エンジニアを引き連れて、はるか数千km彼方のインドにもチームを抱えて、その代表として扱われると、なんだかとっても老けた気分になりますよ。
いい経験してんだろうな。多分。

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