Sennheiser PMX 80 SPORT II レビュー

この記事は約7分で読めます。

ヘッドフォンが2つも同時に増えてウハウハなうずらです。

今日はまず、ゼンハイザーのスポーツ用ヘッドフォン、PMX 80のレビューから参りましょう。
もちろん、エージングは全くしていない状態でのレビューになります。

まずは見た目から。

201001272254.jpg

201001272308.jpg

ご覧の通り、かなりエルゴノミクスを意識したデザインになっております。
ネックバンド型にすることによって側圧を確保しつつ、全体の重量は「ものすごく」軽いです。
さらに、側面は耳介の上を回り込むように湾曲して耳の前方へ伸び、前から耳の穴付近にアプローチ。
ドライバーユニットはインナーイヤー型のように見えますが、実際にはインナーイヤー型よりも少し大きくなっており、耳の穴には入りません。
ご自分の耳を触るとわかると思いますが、耳の穴の入り口の後ろ側(後頭部寄り)に、平らな部分がありますよね。
ドライバーユニットは、そこに収まります。
左右からの側圧は、この平らな部分を挟み込む感じになるので、まったく違和感がありません。
またこの形状により耳の穴が塞がらないため、外音と音楽のどちらも明瞭に聴こえます。
音楽のボリュームを上げすぎなければ、ちゃんと車が近づいてきても分かります。声をかけられても分かります。

で、今度は耳の穴の入り口の前側(顔寄り)に、ちょっと出っ張りがありますよね。
ドライバーユニットをそちらにくっつけるように装着すると、低音が良く聴こえます。

装着感

この装着感はマジヤバイです。付けてることを忘れてしまいそう。
それもそのはず。このヘッドフォン、なんと16グラムしかありません。でも、作りはシッカリしてます。
どんだけ激しくヘッドバンギングしても、定位置から外れません。
もっとも、髪の長い人は後頭部に回っているネックバンド部分と髪が干渉する可能性はあると思いますが。
そういう場合はポニーテールにでもして、その下にネックバンドを通せば完璧でしょう。
極端に頭の小さい方は首とネックバンドの間に隙間ができてしまって安定しないかもしれませんが、普通の頭なら問題ないでしょう。
また、この製品は「防水」と書いてました。英語で。どの程度防水なのかは不明なので水道で洗ったりはしませんが、汗には強そうです。
ランニング用としてはちょっとだけケーブルが長すぎるかな?と思いましたが、世の中には身長が2メートル以上あって頭と腰のポケットの距離がとても長い方もいらっしゃるのでしょう。仕方ないですね。ケーブルを服にとめられるクリップがひとつ付属してますから、それでうまくとめましょう。
それからネックバンドのもうひとつの利点。
外したときに、そのまま首にかけられることです。
これがカナル式のイヤホンなんかだと、外したらぶらーんとしちゃうじゃないですか。
そのままぷらーんぷらーんとしたまま走ると気になって仕方がないし、首元でコードが絡まっちゃったりするじゃないですか。
そういうのが無いというだけで、これは価値がありますよ。
ちょっとランニングの途中でコンビニでミネラルウォーターを買いたくなったりしますよね。そんなとき、便利です。

デザイン

写真を見ての通り、派手なオレンジとグレーのツートンですが、ナイトランニングする人のために、反射材が使われているそうです。
いいですね、そういう細かいところに気が利くと。
実際には結構細いので、あんまり目立たないかもしれませんが。目立ちたくない人には耳掛けモデルのOMX 80がいいのかな。(OMXのほうはオレンジとブルーの2色あります)
うーんでもこの装着感はネックバンドならでは、という気がします。
デザインは個人的には合格です。かっこいい。オレンジも好きだし。

音質

これはAmazon等のレビューにもありましたが、意外や意外。十分すぎるほどです。
なにしろ純正品しか使ったことが無い人がつけるレビューと、高性能ヘッドフォンを使いまくってる人がつけるレビューでは全然違いますからね。
実際自分の耳で聴いてみるまで何とも言えないのですが、このモデルはアキバのヨドバシにも試聴機が無かったし、まったく試聴なしで購入したのです。
価格に対して十分な音質が出ていると思います。これもまたエージングしたらレビューしますね。
まあ自分はヘッドフォンに関してちょっと感覚が一般の方とかけ離れつつあるので、このヘッドフォンを「安い」と思ってしまうんですが、決して安くはないですよね。実売がAmazonで4,000円台前半〜店舗売りだと約5,000円です。
余談ですが、Amazonで買ってからサウンドハウスで3,800円なのを発見してしまいました。くやしい!あ、でもサウンドハウスは手数料とか送料がかかるのか。Amazonで良かったのかも。

閑話休題。まあ一般的には5,000円のヘッドフォンといえば、総合電気店ではミドルレンジなわけですよ。それだけ払ったら、いい音が出てくれないと悔しいですよね。
このモデルは、間違いなくiPodやWalkmanに付いてくるような純正イヤホンより音は良いですし、ダイナミックレンジも広いです。
再生周波数帯は、今調べたら19〜21,000Hzです。密閉式のヘッドフォンに比べたら低音がちょっとだけ弱いのは仕方ないでしょう。
高音のほうは21kHz出るなら十分です。価格相応。
さすがゼンハイザーです。音作りにもきちんとこだわっている。
ちなみに音がどうでもいいなら、スポーツ用に使えそうな耳掛け型やネックバンド型が780円くらいから売ってます。
しかしスポーツ用として使うなら、装着感もたいへん重要だと思いますよ。走っててポロポロポロポロ外れてしまうのは、ほんとにイライラしますね。

それからランニングのときに自分は、低音を重視します。ただ音楽聴くだけだと、音楽聴いてる効果があんまりないからです。
自分のランニングペースに合ったテンポの音楽をかけると、疲労感抑止に素晴らしい効果がありました。その際に低音がきちんと聴こえていると効果が強い気がします。ドラムやベースの刻むグルーブ感が強い曲を聴くと、すごくいい気分で「踊るような気持ちで」走れます。
選曲はドライブ感の強いエレクトロニカ、ロックが多いのですが、低音がバシッと聴いていると、それだけで効果が10%アップですよ。
このモデルは開放型なので低音は全く期待していなかったのですが、いやいや出てるじゃん!ってびっくり。
密閉型と違って音圧の逃げ場があるので、いつもよりちょっと音量を大きめにして聴くといいかもしれません。

そうそう、音に関してひとつ注意をあげるとすれば、音漏れします。
開放型になっているので仕方がないですね。間違っても通勤電車では使えません。シャカシャカになっちゃいます。

メガネの方にもバッチリ

ネックバンドが「耳の上を回って」いると書きましたが、実際には耳掛け状態ではありません。
耳介の裏を通す形にはなりますが、メガネのツルと干渉しない隙間があります。
耳掛けモデルだと耳に引っ掛けて固定するので、メガネの人は逆にこのモデルのほうがよいと思いますよ。

総合評価

普段あまりヘッドフォンを使わない人が家で使う用途にも向いている気がします。装着感がとてもよくて、軽くて、圧迫感がなくて、ずれないので。
装着感やスポーツ用途は無視で音質を極めたい方には向かないです。そういう人には同じ5千円出せばもっと向いているモデルがあります。
とはいえ、このモデルもスポーツ用だからといって音質が手抜きになっているわけではありません。
スポーツ用ヘッドフォンはこれが初めてなので他と比較できないのですが、いまのところこれはいい買い物だと思ってます。大満足。

今後の期待

このイヤーピースの部分から、前に棒が伸びて・・・ドラゴンボールのスカウターみたいなレンズがついて、GPS連動のマップが表示されたらいいなw
走行距離や走行ペース、心拍数も表示されたりして。誰か作ってください。
そこまできたら、もうどこまでも走っていけますね。

スペック

SENNHEISER PMX 80 SPORT II

形状:インナーイヤー、ネックバンド型
駆動方式:ダイナミック方式、開放型
再生周波数帯:19〜21,000Hz
インピーダンス:64Ω
感度:121dB
コード長:1.2m
入力端子:ミニプラグ
質量:約16g

"Sennheiser ヘッドフォン ダイナミック・インイヤー型 PMX 80 SPORTS II" (ゼンハイザー)

↓耳掛けタイプはこちら(OMX 80 SPORT II)

"Sennheiser ヘッドフォン ダイナミック・インイヤー型 オレンジ OMX 80 SPORTS II ORANGE" (ゼンハイザー)
"Sennheiser ヘッドフォン ダイナミック・インイヤー型 ブルー OMX 80 SPORTS II BLUE" (ゼンハイザー)

コメント

  1. らーちゃん より:

    詳細なレポートありがとです^^
    ますます欲しくなったよ~
    特にサングラスも大丈夫そうなところと
    使わないとき首にかけられるのはいいな~
    色的にはブルーが出れば最高なんだけど・・・
    しばらく悩みそうですw

    • うずら より:

      そういえばサングラスのことは考えてなかった!
      昼間走るときは必要だもんね。特に冬は。
      いつも夜走ってるから。

      じっくり悩んでくださいw

  2. 黄々 より:

    このヘッドフォンが気になり、検索していたらたどり着きました。
    すごく参考になりました!

    メガネをかけているので、その点が気になっていました。
    黒ぶちメガネで、ツルが若干太いですが、耳の後ろの隙間はどの程度あるのでしょうか?

    うまく伝えるのが難しいかと思いますが、教えてください。

    おねがいします!

    • うずら より:

      > 黄々さん
      お役に立てたようで嬉しいです。書いた甲斐がありました!
      メガネですが、太いというのは上下に太いということでしょうか?

      いまランニング用のサングラスで試していて気がついたのですが、どうやら耳の後ろの隙間は、頭の大きさでだいぶ変わるようです。
      私の場合、かな〜り頭がデカいのですが、サングラスが干渉します。銀縁眼鏡でも干渉するかも。ちなみにどれくらい頭がデカイかというと、市販の野球帽の後ろについているサイズ調整を最大にするくらいです(笑)

      一方、うちのかみさんに試着してもらったら、鉛筆でも余裕で通るくらいの隙間ができました。

      これは、頭のデカイ人は、ヘッドホンのネックバンドが左右に広がって「C」型から「U」型になってしまうからでした。
      (うまく伝わってますかね・・・?)
      C型で装着できると、左右にヘッドホンのツルが広がるので、隙間の余裕が広がるのです。
      というわけで、普通の頭の大きさの方でしたら、問題ないかと思います。
      わかりにくかったら、またご質問ください!

      • 黄々 より:

        うずらさん
        お返事ありがとうございます♪

        CとU、うまく伝わりました(笑

        頭の大きさは一周計っても、横に大きかったら参考にはならないでしょうし、着けてみないと分からないでしょうね。。。

        ちなみに一周57cmでした。

        メガネのツルは太いと言っても、銀縁よりも太い程度で、厚さは4mm程度でした。

        スポーツグラスとさほど変わらないでしょうね。

        購入してみようと思います、ありがとうございました!

        • うずら より:

          > 黄々さん
          お、購入ですか!
          決して悪くない選択だと思いますよ!
          もしここを思い出したら、レビューでも書きに来てください。