バランスの源は何であるか

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経営者になった友人から
「仕事請けすぎてこなし切れないとき、林さんならどうしますか?」
と、相談を受けました。

あるあるっすね。
これが起きやすい状況って何通りかあって、
中でもよくあるのが
「目先のカネに踊らされる」です。

金に踊らされるって聞こえは悪いですが、実際に経営者をやらないとわからないことだらけでもあります。
経営における金のプレッシャーはときに激烈です。
カネに踊らされない経営者になるためには鉄の意志が必要で、
これを通せる人はかなり少ないようです。

中小企業白書によると、起業に興味がある人は労働可能な人口の14.5%で、実際に起業するのは1.5%だそうです。

その1.5%からさらに、5年後の企業生存率は81.7%、10年後は66.5%とありますが、これは中小企業庁のデータベースに企業情報が収録されているもののみ。
一方で国税庁のデータをみると5年生存率は14.8%、10年だと6.3%です。

この大きな開きをどう読み取るかは、起業を計画する上でとても大事なポイントだと思ってます。

まずサンプルの偏りです。国税庁は納税している法人の全てを把握していますが、中小企業庁のデータは偏りがあります。どう偏っているのか自分なりに答えを出しておくと起業と一言で表しても実に様々なケースがあることが想像できると思います。

いろんな分析をすっ飛ばして書かせていただくと、起業において大切だと僕が感じていることのひとつに、設立しようとしている組織は社会的にどのような役割にさせようとしているかという点があります。

会社は手段です。起業が目的、カネが目的だとしたら、スタートラインにも立っていません。

冒頭の、仕事がパンクしそうになる状況というのは、資金繰りに対する重いプレッシャーから、会社の当初の役割と、その会社に担わせたかった目的と、その会社を手段・道具として使いこなしながら自分は何を目的にしていたのかという本来の長期計画を蔑ろにして、会社存続を目的に防衛ラインを張っていくと必ず起きる壁です。
僕もやらかしたことがあります。

つまりブレるなということです。ブレると碌な事がありません。

「仕事請けすぎて回らなくなった時、どうするか」の答え。
まず経営の目的からブレていなければ、起きない。
目的達成のために必要なものはカネだけではない。カネで動く人つまりThe「人材」もカネの範疇です。
想いで繋がる人を見つけるのはとても大事。しかしこれも、簡単に見つかるようなら失敗の予兆です。簡単に説明がつくものは、世界中で数多くの人がとっくに思い付いているはずだからです。
なので、そう簡単に深いレベルで理解し合い、共生関係を構築できる仲間は見つかりません。
見つける事ができないならどうしたらいいか、それもしっかり考えておいた方が良いでしょう。
僕の場合は何通りか手段があります。
ひとつは自分で育てる事です。

面倒くさがりと怠け者って混同されるケースが多いんですけど、面倒くさがりは経営者に向いてます。怠け者の人は、自立経営には向いてないですね。何事も楽しめるマインドセットがないと、ただでさえ自分をフル活用するのが当たり前の世界で、息切れしてしまいます。
そうやって経営の世界を離脱していった人を少なからず知ってます。
それが企業生存率に関係してます。
資金がショートして生存できない企業も沢山あるのですが、人、資材、ほか、さまざまな理由で企業は倒産するリスクがあります。
健康も第一ですし。

でもね、経営ってそこら辺を学びながら前に進めていくのが戦略的でめっちゃ楽しいんですよ。

仕事がパンクしそうですか?
僕の答えは、自分でとってきたものは最後まで責任取るしかないって事ですね。

ラクにラクに逃げようとする経営は、苦しみ続けます。

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