主義のダイバーシティ

世の中には主義主張が数多く存在する。主義というバイアスに囚われず、過去の偉人たちが特定の条件下で有効なモデルとして編み出してきたそれぞれの主義を、目の前にある問題解決のための手法の一つとして捉える。社会主義であると己を規定すれば、個人主義との衝突は避けられないし、個人主義的なパラダイムを獲得できず、利用もできない。

数多くの主義の思想を学び、己の中に多様性を持たせることは、人生で何度も直面する課題を解決するために役立つことこそあれ、害になることはない。多様性のない状態とはつまり偏りのある状態と言える。

フォーカスすべきは、遠い未来の理想郷を具体的に思い描くことではなく、その瞬間瞬間で目の前にある課題をいかに分析し、効果的かつ調和した形で解決へと導くかにある。状況が違えば対策も異なるので、思考の武器は多いに越したことはないのだ。そしてその思考の武器は、特定の宗教的思想や主義を頑なに守るためのものではなく、具体的に効果のある対策を計画し、必要な数の賛同者を得て、相互協力のもとでこの世に結果を生み出していくことに他ならない。

パラダイムシフトとは、ひとつの主義や思想の枠組みの世界観から他の主義や思想の世界観へのシフトを行うことであり、回帰すべきより大きなビジョンがなければ主義や思想への傾倒が生じ、盲信の闇に落ちる。原点はあくまで課題解決という現場の生々しさにある。

さらにパラダイムシフトを重ねていくことで、複数のパラダイムを包含するより大きなパラダイムの覚醒がある。また、ひとつひとつのパラダイムのディテールを掘り下げれば、そこにはさらに深い世界が広がる。これをパラダイムのアセンディングとグラウンディングとも言える思考の枠組みを外す行為で、世の中の構造がすべてフラクタル的であることを理解するきっかけにもなる。

そのフラクタルに共通する関数的な波動が意識できれば、あとはそれを数学的に表現するもよし、応用として社会に変革を起こすもよし。新しいアイデアとは誰にも到達し得なかったパラダイムの観察から生まれてくる。